転職で使える退職理由と本音は?銀行・信用金庫業界を辞めたい人に経験者がアドバイス

- 銀行営業のノルマがきつくて辞めたい
- 信用金庫の事務職は正確さに厳しすぎてしんどい
金融業界で働いていて「辞めたい」と感じていませんか。私は何度もありました。
若手時代に営業をしていた私。「今日は何か取れたんか?」毎日聞かれます。でも、何もできない自分。
「もう辞めたいです。ノルマばかりで嫌になります」
集金先の気心知れたお客様に吐露していました。「つらいことがあるかもしれんけど続けなよ。後悔するから」と、説得してくれるお客様。
「そうだよな。がんばろう」と、感じて退職をずっと先延ばしにしてきました。
しかし、その後私は12年間勤めた信用金庫を退職することになります。
信用金庫を退職後、全くの未経験業界に転職した私の感想は「もっと早く辞めればよかった」。
思えば「いつかは辞めようと考えているけれど、すぐ辞める理由はないし」と、ずっと先延ばしにしてきました。

もし「辞めたい。でも、辞める理由がない」と、悩んでいるならこの記事の理由を参考にしていただければと思います。
私が退職した時の経緯は次の記事で解説しています。
【理由不要】何度も辞めたいと感じているならすぐに退職
「辞めたい」という考えが何度も頭をよぎるならば、早めの退職をおすすめします。
ずっとモヤモヤした感情のまま働き続けることは精神衛生上よくありません。
基本的には転職先を見つけてからの退職をおすすめします。しかし、環境が許すのであれば、退職してからの転職も検討して良いかもしれません。

基本的に転職先を見つけてからの転職がおすすめ。
若いから転職先はすぐ見つかる
1年間くらいの生活費は確保している
などの状況ならば、心が苦しくなるまでに退職を検討してみましょう。
退職に理由は必要ありません。
金融業界特化の転職エージェント
私は転職先を決めずに退職しました。退職理由は「やりたいことができました」と伝えました。当時志した夢はブログ・ライター業で生計を立てること。本気で打ち込んできましたが、叶わず現在はサラリーマンをしながら副業で働いています。
【3選】金融業界を辞めたいと思う本音
金融業界を辞めたいと思う本音は以下の理由を挙げる声が多いです。
- ノルマがしんどい
- 事務仕事が大変
- 資格取得が
今朝、銀行員の嫁さん宛に退職したいと部下から相談あり。
— けい@戦略コンサルの達人 (@kei_banker) February 20, 2021
辞めたい理由は期末までのノルマがしんどいから。
そんな理由で辞める必要はないと説得すると言ってたが。
本当に銀行は働く人たちをどう思っているのだろうか。
行員はノルマをこなすマシン?
使い捨てのように思われたら人は頑張れない。
銀行員は仕事嫌で辞めたいとよく言う。業務内容や接客が嫌というより、時代錯誤な考え方や常識が世間とずれてること、上席の理解を得られないという理由が圧倒的と思う。リスク無さそうな手続きに顧客に対面を強制して何枚も書類を書かせるなど、それを案内、検印にまわす、この作業が最強にイラつく。
— ギンギラちゃん (@gingirachan) May 14, 2022
私の前職では「業務内容に対して薄給」という理由で辞める人が多いようでした。退職理由の本音は、給与や待遇にある場合も多いのではないでしょうか。

私の場合は人事考課の評点が下がり賞与が減額されたことが、退職のきっかけです。
本音①|ノルマがきつくて辞めたい
金融機関の特に営業職では厳しいノルマが設定されており「達成できずつらい」、「自分が獲得できないから周りに迷惑をかけているのではないか」と感じる場面も多いです。
多くの会社と同様に到底達成不可能と思える非現実的なノルマが割り当てられます。
- 常に高い目標値が設定される
- 達成できないと人事効果に直結する
- ノルマに対する上席からのプレッシャーがきつい
- 顧客のニーズよりも商品販売が優先されがち
- 数字に追われ、商品に対する勉強が二の次になり顧客に説明できない
上記のような場合「ノルマがきつくて辞めたい」と感じる人は多いのではないでしょうか。

金融機関は案外ワークライフバランスが取れていない場合も。
現実とのギャップに「辞めたい」と感じる人もいるでしょう。
ワークライフバランスが取れていない、抱いていた金融業界の理想と現実のギャップに違和感を持つ人がいるかもしれません。
本音②|事務ミスに厳しすぎて辞めたい
金融業界の事務職では、一つの取引のミスが重大な事象につながる可能性が高いです。ミスは許されません。
万が一ミスをすると、事務ミス報告、場合によっては顛末書・始末書を提出しないといけない場合も。

私も1年目はOPで事務ミス報告を書きすぎて、泣きそうになっていました。
めちゃくちゃに怒られますし。。。

怒られるのは仕方ないけど、あんまり厳しいとメンタルにきちゃうよねー
- 小さなミスでも重大な事象になる可能性が高く、常に緊張を強いられる
- ミスをすると役席から厳しく叱責されてヘコむ
- 嘱託職員の方が仕事ができて申し訳ない気持ちになる
上記の要因により、1年目の職員が「事務ミスに厳しすぎて辞めたい」と感じるようになります。
本音③|資格取得が多すぎて辞めたい
銀行1年目は先輩こわいし覚えること多すぎだし証券外務員をはじめいろんな資格を勉強させられるしマジで早く辞めようと思ってた。それでも4年続けたからびっくりですよ
— かめこ (@kameko0601) January 16, 2018
金融業界では、資格地獄と言われるくらい複数の資格取得を求められます。

休みの日まで勉強するのは嫌だって人もいるよね。
- 業務に直接関係のない資格まで取得を求められることがある
- 資格取得のための勉強でプライベートの時間が減る
- 資格取得後も継続的な更新や新たな資格取得が求められる
- 資格取得にかかる費用は自己負担の場合も
上記の理由から、新卒1年目で「資格取得が多すぎて辞めたい」と感じるようになるようです。
資格取得自体は専門性を高める良い機会ですが、人によってはモチベーションの低下につながる可能性があります。
【転職で使える建前】金融業界の退職理由3選
金融業界からの転職で受け入れられやすい退職理由を考えてみました。

転職では建前も大事だよね。
理由①|キャリアアップのため
キャリアアップを求めて退職する場合は、採用担当者に好印象を与えるでしょう。以下に具体的な例を挙げます。
- 現在の役割で学べることが限界に達し、新たな環境で自身の能力を試したい
- より広い視野を持つため、異なる金融機関や部門での経験を積みたい
- 自身のリーダーシップスキルを向上させ、より責任のある立場にチャレンジしたい
- グローバルな金融市場に関わる機会を求め、国際的なキャリアを築きたい

上記のようにスキルアップをアピールしすぎると「うちの会社に入っても、またすぐ辞めそうだなぁ」と、思われかねません。注意しましょう。
理由②|ワークライフバランスを改善したいから
ワークライフバランスの改善は、多くの金融業界従事者が転職を考える重要な理由の一つです。以下に具体的な例を挙げます。
- 長時間労働や頻繁な残業から解放され、個人の時間を大切にしたい
- 家族との時間を増やし、より充実した私生活を送りたい
- リモートワークを取り入れている企業で働きたい
- 休暇を取りやすい環境で、心身のリフレッシュを図りたい
- 仕事以外の趣味や自己啓発活動に時間を割きたい
個人の生活の質を向上させたいという前向きな意思を示しており、多くの企業で理解を得やすい退職理由となります。
理由③|業界の変化への対応
金融業界は急速に変化しており、新しい技術やビジネスモデルの導入が進んでいます。この変化に対応するため、以下のような理由で転職を考える人が増えています。
- フィンテック企業やデジタル金融サービスへの移行を希望している
- AI、ブロックチェーン、ビッグデータなどの新技術を活用したい
- 持続可能な金融や ESG 投資など、新しい金融トレンドに携わりたい
- 規制環境の変化に伴い、コンプライアンスの分野でキャリアを築きたい
- 理由より社会貢献度の高い仕事や、自身の信念に合った企業文化を求めている
金融業界を辞めて良かった点・後悔した点
金融業界を辞めた経験から、良かった点と後悔した点をまとめました。
良かった点
ワークライフバランスの改善: 多くの人が、より柔軟な勤務時間と個人の時間の増加を実感しています。
ストレスの軽減: 金融業界特有の高プレッシャー環境から解放され、精神的な負担が軽くなったと感じる人が多いです。
新しいスキルの獲得: 異なる業界や職種に移ることで、多様なスキルを身につける機会を得られました。
自己実現の機会: 自分の価値観に合った仕事や環境で働くことで、より充実感を得られたという声があります。
後悔した点
キャリアの再構築の難しさ: 金融業界で培ったスキルが他業界で直接活かせないケースもあり、キャリアの再構築に苦労する人もいます。
人脈の喪失: 金融業界で築いた人脈やネットワークが活用しづらくなることがあります。
安定性の低下: 金融機関の安定性に比べ、新しい環境での不確実性や変動性に戸惑う人もいます。
これらの点を考慮し、自身の価値観や目標に照らし合わせて決断することが重要です。また、転職前に十分な準備と計画を立てることで、後悔のリスクを最小限に抑えることができるでしょう。
対処法を伝授|金融業界を辞めたくても辞められない人へ
金融業界を辞めたいと思っていても、様々な理由で辞められないと感じている人も多いでしょう。以下に、そのような状況にある人々への対処法をいくつか提案します。
現状の再評価: 辞めたい理由を具体的に書き出し、本当に転職が必要なのか、または現在の職場で改善できる点はないか再考してみましょう。
スキルアップ: 現在の仕事を続けながら、新しいスキルを習得したり、資格取得にチャレンジしたりすることで、将来の転職に備えることができます。
内部異動の検討: 同じ金融機関内で異なる部署や役割に移ることで、新しい経験を積むことができるかもしれません。
ネットワーキング: 業界内外の人々とつながりを持つことで、新しい機会や視点を得られる可能性があります。
副業や兼業の検討: 可能であれば、副業や兼業を始めることで、新しい分野での経験を積みつつ、収入の安定性も維持できます。
財務計画の見直し: 転職に備えて、貯蓄を増やしたり、支出を見直したりすることで、経済的な不安を軽減できます。
これらの方法を組み合わせることで、現在の状況を改善しつつ、将来の転職に向けて準備を進めることができるでしょう。焦らず、自分のペースで行動することが大切です。
未経験転職より金融業界への転職がおすすめ
金融業界への転職は、未経験の分野への転職と比較して、いくつかの利点があります。
業界理解: 金融市場や規制についての深い理解があるため、新しい役割にも比較的スムーズに適応できます。
ネットワークの活用: 既存の人脈や業界内のコネクションを活かして、新たな機会を見つけやすい環境があります。
高い給与水準: 金融業界は一般的に給与水準が高く、未経験分野への転職と比べて収入面での不安が少ないです。
キャリアパスの明確さ: 金融業界内での転職は、キャリアパスが比較的明確で、将来の展望を立てやすいです。
ただし、個人の目標や価値観に応じて最適な選択は異なります。金融業界での経験を活かしつつ、新たな挑戦を求めるバランスを取ることが重要です。
金融業界のおすすめ転職エージェント
金融業界に特化した転職エージェントを利用することで、より効果的なキャリア移行が可能です。以下に、金融業界での転職に強いエージェントをいくつか紹介します。
これらのエージェントを利用する際は、自身のキャリア目標や希望する労働条件を明確にし、複数のエージェントと面談することで、より多くの選択肢を得ることができるでしょう。
まとめ
金融業界からの転職を考える際は、以下の点を念頭に置くことが重要です。
まとめ
退職を決意したら、迅速に行動に移すことが大切です。
事務ミスに厳しい、ノルマがきついなどが退職の主な本音
転職する際の建前はキャリアアップしたいなどの理由がありう
金融業界への転職は特化方エージェントの活用がおすすめ
最終的には、自身のキャリア目標と価値観に基づいて判断し、十分な準備を整えた上で転職を決断することが成功への鍵となります。