1年目で信用金庫・銀行を辞めたい・・・新卒で入った会社を転職してもいいのか|経験者が解説

- 覚えることが多すぎてしんどい
- 毎日事務OPばっかりでつらい
信用金庫に入社できた。親戚からは「いいところに入社したな」と言ってもらえた。でも、毎日毎日覚えることが多い。ミスもしてしまう。試験も苦手だし、土日の勉強もしんどい。
もったいないけど、辞めてしまおうかな?

入社1年目で辞めるのって、甘えなのかな?

甘えではありません。
入社1年目は誰もが「辞めたい」と感じる瞬間があるでしょう。
ただ、辞めるのは早すぎる気がします。
入社1年目は毎日が大変でしんどいですよね。「辞めたい」と感じる気持ちも分かります。ただ、あまりに短期間で退職すると、今後のキャリアに影響を与える可能性が高いです。退職するならば、慎重に検討しましょう。
ただ、以下のような職場であれば、退職を検討してもいいかもしれません。
- 全く仕事をしない上司がいる
- 上司からパワハラを受けている
- 自分だけ残業を振られる

ヤバい職場にいるなら早めに転職することをおすすめします。
退職する前にまずは転職エージェントに相談してみましょう。エージェントの客観的な意見を聞き「まだ職場にいるべきか」、「転職をするべきか」を冷静に判断しましょう。

転職エージェントは原則無料で相談できます。気軽に相談してみましょう。
私は12年間勤務した信用金庫を退職しました。学びも多く、楽しんで取り組める業務もありましたが、今となっては「もっと早めに転職すれば、充実した人生が送れたかもしれない」と、時々後悔する時もあります。
私のように後悔しないために、選択肢がたくさんある今のうちに自分と向き合ってください。
私の退職時の出来事は下記の記事からチェックできます。
【4選】信用金庫1年目が辞めたいと感じる理由
信用金庫1年目で「辞めたい」と感じる人は多いようです。

信用金庫って、良い会社だよね?
なんで「辞めたい」なんて思っちゃうんだろう?

私は入庫1年目でOP (オペ)ミスが多く何度も事務ミス報告をしました。
過去にも私よりミスをした人はいないんじゃないか?ってくらいのダメダメっぷりでした。
お客様や周りの上司にも迷惑かけ、本当に情けない思いでいっぱいでした。
下記の理由から1年目で辞めたいと感じる人が多いようです。
- 事務ミスに厳しすぎる
- 人間関係に悩まされる
- 将来に不安を感じる
- ノルマが多すぎるから嫌
理由①|ミスに厳しすぎる
信用金庫は、ミスに非常に厳しいです。ミスは許されません。新入職員も例外ではなく、ミスをすると、報告書や顛末書を書かなければいけません。

私は入庫初年度は、大型店舗に配属。
業務量はとても多く、私以上に事務ミス報告をした人はいないんじゃないかっていうくらいミスをしました。

1年目の子にミスするような仕事を任せちゃうの?
1年目の職員でも、ミスが起こる業務をしなければいけません。絶対にミスはします。むしろ同期同士で集まったときは「どれだけひどいミスをしたか」トークで盛り上がるくらいです。
窓口対応や伝票処理、預金・融資業務など、覚えるべき業務は多岐にわたります。どの業務もミスはつきもの。
繁忙期には業務量も増え、仕事に慣れていないため頻繁にミスを起こす可能性も。
- 入出金の事務OPミス
- 登録事務OPの相違
- FAXの送付先の送付
上記は金融機関でのよくあるミスだと思います。もちろん、ミス自体はあってはならないのですが。
毎日のように事務ミス報告を挙げて、場合によっては顛末書の提出が求められるケースもあります。
ミスに厳しすぎる文化に嫌気が差してしまう人が多いようです。

そこまで言わなくても良いのに・・・ってくらい詰められるのはつらいですね。。。
- 事務OP (オペレーション)とは
- 金融機関の事務OP(オペレーション)とは、入金処理や顧客情報の登録を行う業務です。一般的に経験の浅い職員やパートタイマーなどが担当。業務内容自体は単純ですが、ミスをすると顧客に与える影響が大きいため、責任の重い業務です。
理由②|人間関係に悩まされる
信用金庫は年功序列で上下関係に厳しいです。ですから、上司や先輩の指導が厳しくなりやすい環境でもあります。
ミスが許されない職場のため、叱責やプレッシャーが強く「自分は向いていないのでは?」と感じてしまう人も多いです。

年功序列は分かりますが、マウントを取りたくて叱責しているような上司も見受けます。
立場の弱い新入職員を必要以上に責める上司は、毎年どこの営業店にもいました。

自分が満足するために起こるのは、指導じゃないよね。
年功序列の文化が根強いため、先輩や上司に意見を言いにくく、ストレスが溜まりがちです。

自分の言いたいことをグッと堪えて、上司の意見をただただ聞く。
そんな場面が多いです。
理由③|会社の将来性に不安を感じる
「この会社で一生働き続けて良いのだろうか?」
多くの新入社員が感じる悩みでしょう。信用金庫の新卒職員も例外ではありません。

会社の将来性に不安どんなのだろ?

会社がどれだけ続くのかなぁ?
ずっとこの会社にいて良いのかな?
といった不安ですね。
信用金庫は安定している反面、将来的に目指せるポジションが限られています。
「今の仕事を続けても自分の成長につながらないのではないか…」と、退職を考えるきっかけになることもあるでしょう。
理由④|ノルマが多すぎるから嫌

新入職員にもノルマってあるの?

ノルマはあります。仕事ですから。
厳密に言うとノルマとは、業務上必要な書類の提出などもノルマに該当します。ここで言うノルマとは、販売ノルマのことです。
具体的には、カーローン、クレジットカード、保険、投資信託などの販売ノルマが課されます。

顧客への勧誘だけでなく、自分自身や親戚にも勧誘しないといけない場合も。
不要な商品を販売するのはとても苦痛です。

やだよ〜
大切な人達に迷惑かけたくないもん。
ノルマが達成できない時には、自分の身内に不要な商品を販売しなければなりません。
「お客様のためになっているのか」と葛藤しながらノルマを追うのは、強いストレスを感じる原因となります。
「辞めたい」と感じた時の対処法
「退職した方がいいのかな?」と感じたときは、すぐに退職を決断するのではなく、以下の方法で状況を改善できないか考えてみましょう。
- 職場の人に相談してみる
- 信頼できる人に相談する
- 異動や部署変更を検討する
- 転職活動を始めて視野を広げる
対策①|職場の人に相談してみる
「もう辞めたい・・・」と感じたなら、まずは職場の人たちに意見を聞いてみましょう。
たとえば事務ミスが原因で退職を考えているなら、上司に質問することで不安が和らぐかもしれません。

「私も入社した時はめちゃくちゃミスしたよー」と、言ってもらえるかもしれません。
1年目がつらかったのはあなただけではないはずです。

でも、うちの職場の人は真面目に相談に乗ってくれないよ〜

そんな職場もありますよね。。。
相談しても真面目に取り合ってくれない場合は、他の部署の人か、話しやすい同僚などに相談してみましょう。
対策②|信頼できる人に相談する
職場の人に相談しても「辞めたい」という気持ちが変わらない場合は、家族や友人に相談してみましょう。
より客観的な意見をもらえるでしょう。
ただ、相談者の人に転職経験がないと「今の職場でがんばりなよ」と主観的な意見になりがち。客観的な意見を聞きたい場合は、転職エージェントに相談しましょう。

転職に向いているか、向いていないか客観的な意見が聞けます。
対策③|異動や部署変更を検討する
信用金庫には、さまざまな職種があります。
- 事務
- 営業
- 融資
- 資産運用アドバイザー
- 本部業務
今の業務が自分に合っていないと、働き続けるのはしんどいですよね。異動することで負担が軽くなり、働きやすくなる可能性があります。

他の営業店に異動することで人間関係が
「辞める」以外の選択肢として、異動や配置転換も視野に入れてみるとよいでしょう。
対策④|転職活動を始めて視野を広げる
「どうしても今の職場がつらい」という場合は、転職活動を始めるのも有効な方法です。
転職活動を始めることで「今の職場より良い環境があるかもしれない」と思えるようになり、心に余裕が生まれます。
特に、転職エージェントを活用すると、金融業界経験者に合った求人情報やキャリア相談が受けられるので、よりいい職場へ転職しやすくなります。
信用金庫からの転職が難しい理由
信用金庫からの転職が難しい理由について解説します。
業務が限定的で、スキルの汎用性が低いと見られがち
信用金庫は地域密着型の営業スタイルが基本で、取り扱う業務も融資・預金・渉外活動などに集中しています。そのため、大手銀行や民間企業が求める「専門性」や「汎用的スキル」が不足していると見なされることがあります。
キャリアパスが限定的で、専門性のアピールが難しい
信用金庫では、一定年数ごとに渉外・窓口・融資といったローテーションが組まれ、ゼネラリスト型の人材育成が中心です。これが企業からは「何が得意なのか見えにくい」と評価される原因になりやすいです。
民間企業や大手金融との文化ギャップ
信用金庫の業務は「地域との信頼関係」を重視した穏やかな営業スタイルが多い一方で、民間企業ではスピード感や利益重視、数値目標へのコミットが重視されます。この文化ギャップに懸念を示す企業もあります。
転職時の「志望動機」が弱くなりがち
転職活動の面接では「なぜ信用金庫ではなく、当社なのか」を明確に説明する必要があります。しかし、「将来が不安」「年収が上がらない」「やりがいがない」といった“ネガティブな転職理由”だけでは評価されにくく、説得力のある志望動機を組み立てることが難しいケースが多いです。
年齢が若すぎると「早期離職リスク」を懸念される
特に新卒1〜3年以内の若手の場合、企業側は「すぐ辞めるのでは」と不安に思う傾向があります。信用金庫からの転職というよりも、「社会人として定着していない」という印象になりやすく、転職のハードルが高くなります。
新卒1年目の転職が厳しい理由
信用金庫の新卒1年目の転職が厳しい理由はいくつかあります。
理由①|実務経験の不足
新卒1年目では、まだ専門的なスキルや経験が十分に蓄積されていません。転職市場では「即戦力」が求められることが多く、1年目だと評価できる実績が少ないため、他業界や同業他社への転職が難しくなります。
理由②|短期離職のネガティブな印象
「すぐ辞める人」という印象を持たれやすく、採用担当者に「またすぐ辞めるのでは?」と警戒される可能性が高いです。特に信用金庫のような安定性を重視する業界では、長く働ける人材が求められます。
理由③|他業界への転職のハードルが高い
信用金庫での1年目の業務は、基礎的な銀行実務や事務処理が中心で、専門性が低いことが多いです。そのため、金融以外の業界に転職しようとしても、アピールできるスキルが少なく、未経験枠での採用になりがちです。
理由④|転職理由の説得力が必要
「なぜ1年で転職したいのか?」という問いに対して、納得感のある理由が求められます。例えば「やりたいことが他にある」「現在の職場では成長できない」などの理由は理解されやすいですが、「仕事が合わなかった」「上司が厳しい」などのネガティブな理由では評価が下がりやすくなります。
理由⑤|次の職場でも苦労する可能性がある
1年目で転職を考える背景には、仕事内容や職場環境への不満があることが多いですが、どの業界・企業でも1年目は苦労するものです。転職しても同じような課題に直面する可能性があるため、「本当に転職が最善の選択なのか?」を慎重に考える必要があります。
それでも転職を考えるなら?
- 金融業界内での転職 → 地方銀行や都市銀行、証券会社などへの転職を検討する。
- 未経験OKの業界に挑戦 → 営業職やIT業界の職種など、ポテンシャル採用を狙う。
- 資格を活かす → FP資格や簿記資格を取得して、金融業界の別職種(コンサル・会計など)を目指す。
新卒1年目の転職は厳しいですが、戦略的に動けば可能性はあります。自分のキャリアをしっかり考え、長期的な視点で転職を検討しましょう。
金融業界の将来性が期待できない理由

金融業界は将来性がないと言われることは多いです。

安定した職場というイメージが強い銀行。ですが、実際そうでもありません。
私が金融機関で働いている時から「金利が低いし、今はネット銀行の時代だから昔のように儲かることはない。銀行もダメだろう」と言われていました。
しかし、安定した収益が確保できるのはたしか。一般の企業のように倒産する可能性はほぼありません。「安定して長く働き続けたい」という人にはおすすめできる業界でもあります。
理由①|市場環境の悪化
金融業界は市場環境の変化に強く影響されます。金利の低下、経済成長の鈍化などが続くと、金融機関の収益環境は厳しくなるでしょう。
また、地方銀行など地域金融機関は、人口減少による地域経済の縮小に直面しています。こうした融資需要の悪化は、金融業界の将来性を悪影響する要因となります。

借りる人が少なくなると、金融機関の収益は悪化します。経済の状況の影響を受けやすい点は金融機関の特徴です。
理由②|ネット銀行の台頭
インターネットの普及に伴い、ネット銀行の存在感が増してきています。ネット銀行は、従来の銀行とは違い、店舗を持たずにインターネット上でのみサービスを提供。
- 代表的なネット銀行
- SBI新生銀行
ソニー銀行
auじぶん銀行
GMOあおぞらネット銀行 他多数
ネット銀行は運営コストを大幅に抑えており、高い預金金利・低利なローンを提供。振込手数料なども低く設定。また、24時間365日利用可能で、場所を選ばずに銀行取引ができる利便性も高いです。

もはや対面型の銀行を選ぶ理由が見当たりません。
若年層を中心に顧客が従来の銀行からネット銀行へと移行しています。このような動きは、従来の金融機関にとって大きな脅威となっています。
理由③|新たな決済方法
最近では、キャッシュレス決済やデジタル通貨の普及に伴い、新たな決済方法が増加。従来の銀行システムに依存しないため、今後、銀行預金に対する世間の考え方は大きく変化するでしょう。

銀行の重要な任務である為替決済が手軽にできるという環境は脅威だと思います。
理由④|消費者の金融リテラシーの向上
近年、消費者の金融リテラシー、金融に関する知識や理解が向上しています。

最近では高校で金融教育が必修化されましたね。
インターネットの普及により、金融商品やサービスについての情報を手軽に入手できるようになり、消費者自身が金融商品を選択し、管理することが容易になりました。
金融機関のアドバイザーに頼ることなく、自分自身で資産運用を行う消費者が増えています。金融機関にとっては、これまでのように商品を押し売りするだけでなく、消費者のニーズに合わせた提案やアドバイスが求められるようになり、業務の難易度が増します。
また、消費者の金融リテラシーの向上は、新たな金融商品やサービスの開発、既存商品の改良を迫る要因ともなり、金融業界全体の変革を促しています。

銀行にとっては営業の難易度がアップ。しかし、金融リテラシーの向上は社会全体にとっていいことだと思います。
まとめ
銀行員1年目で「辞めたい」と感じるのは、決して特別なことではありません。仕事の悩みや不安は、経験を積むうちに軽減されることもありますが、無理を続けることで心身に支障をきたすこともあります。
「辞めたい」と感じたときは、自分の気持ちや状況を整理し、異動や転職など幅広い選択肢を考えることが重要です。
今の環境を変えることで、より自分に合った働き方が見つかるはずです。焦らずに、自分にとって最善の道を選んでください。