【転職成功】信用金庫の職務経歴書の書き方・評価されるポイントを徹底解説
- 職務経歴書に何を書けば評価される?
- 営業実績も資格もあるのに、うまく伝えられない。
多くの転職希望者が、経歴をただ羅列するだけの職務経歴書を提出し、書類選考でつまずいています。それではなかなか信用金庫への転職で年収アップを成功させるのは困難です。
この記事では、採用担当者が採用したくなる職務経歴書の書き方について、信用金庫に12年間勤務した私が解説します。
評価されるポイントや具体的な例文、注意点まで徹底的にご紹介するので、どうしても信用金庫への転職を成功させたい方はぜひ参考にしてください。
信用金庫の職務経歴書の役割とは
職務経歴書は選考通過を大きく左右する重要な書類です。
履歴書と職務経歴書の違いは以下のようになります。
- 履歴書:基本情報を伝える書類
- 職務経歴書:実績やスキルを証明し、企業に自分を採用するメリットを提示する資料
つまり、職務経歴書は応募先の信用金庫が抱える課題を解決できる人材であるとアピールするための重要な情報源です。「信用金庫で培った経験を、転職先企業にどう貢献できるか」を伝えます。
特に信用金庫では、地域密着型の金融機関という特性から、営業力と同時に誠実さや安定した勤務姿勢を伝えることが求められます。
職務経歴書を作成するときには、営業だけでなく窓口・融資・後方事務など自分の職務経験を棚卸しし、成果を数字で示せる部分を整理しましょう。

自分の経験を「応募先の信用金庫でどのように活かせるか」を結び付けて記載すると効果的です。
信用金庫の職務経歴書で評価される重要ポイント
信用金庫ならではの「職務経歴書で評価されやすいポイント」があります。これからご紹介するポイントをおさえることで、転職を成功させる確率を高められます。
応募先企業が重視するポイントを読み取る
信用金庫向けの職務経歴書を作成する際は、応募先企業が重視するポイントを正確に読み取ることが極めて重要です。
多くの信用金庫では、以下の2点を重要視しています。
- 地域貢献
- 安定的な取引

つまり、地域に根差した取引を継続的に伸ばす人材が求められています。
そのため、例えば特に「地域密着」を掲げている信用金庫であれば、あなたの「地域イベントへの参加経験」や「地元企業との関係構築」といった経験が高く評価される可能性があります。
応募先の採用情報だけでなく、CSR・地域貢献ページやニュースリリースにも目を向けてみましょう。そこに記載されている経営ビジョンや事業戦略、求める人物像をまとめ、職務経歴書に記載するエピソードと結びつけてください。
営業実績や行動量を明確にする
職務経歴書では、あなたの営業実績や行動量を具体的な数値で明確に示すことが非常に重要です。
単に「営業活動を行いました」という記述では、あなたの能力や貢献度が伝わりません。「月50件の訪問で前年比120%の融資実績を達成」など、具体的な数値を示すことで、採用担当者はあなたのスキルレベルを客観的に評価できます。
- 顧客〇〇社の融資案件を担当
- 年間〇〇万円の運用商品を販売
職務経歴書には、「行動量(訪問件数・アポイント数)」と「成果(契約数・融資額)」などをセットで記載しましょう。
金融知識や資格を記載する
職務経歴書に、あなたが保有する金融知識や資格を明確に記載することは、専門性をアピールする上で重要です。
信用金庫の業務は専門的な金融知識を必要とし、採用担当者は応募者がどの程度の知識を持っているかを把握したいと考えています。金融関連の資格は、あなたの業務に対する学習意欲や基礎知識を客観的に証明する手段となります。
信用金庫転職において、有利に進められる資格は以下の通りです。
- 日商簿記
- FP(ファイナンシャルプランナー)
- 外務員資格
- 生命保険・損害保険募集人資格
- 銀行業務検定
- 宅地建物取引士(宅建)
もし資格がない場合でも、現在学習中の資格がある場合は、その旨も記載し、学習意欲の高さをアピールしましょう。
地域貢献への意欲と熱意を伝える
信用金庫の職務経歴書では、地域貢献への強い意欲と熱意を伝えることも重要です。
信用金庫は営利目的だけでなく、地域社会の発展を目的としています。そのため、この理念に共感し、地域に深く関わりたいという強い意志を持つ人材を求めています。
- 地元の〇〇祭りにボランティアとして参加した
- 地元商店街の活性化プロジェクトに参画し、新規融資を拡大した
上記のような地域との関わりを具体的に記述することで、あなたの地域への貢献意欲をアピールできます。

あなたのこれまでの経験を振り返り、地域と関わったエピソードを探し出し、職務経歴書に盛り込みましょう。
転職成功に繋がる職務経歴書の具体的な書き方
職務経歴書には書くコツがあります。転職を成功させるためにも、職務経歴書の書き方を身につけましょう。
職務概要は簡潔にアピールする
職務経歴書の冒頭にある「職務概要」は、採用担当者に最初に読まれる重要な部分です。簡潔でありながらあなたの強みを伝え、採用担当者の興味を引きましょう。
概要欄は200文字前後が目安であり、以下の4要素を含めると効果的です。
- 経験年数
- 担当業務
- 成果
- 信用金庫で活かせる強み
「〇〇銀行で5年間、法人・個人向けの融資業務に従事。顧客のニーズを深く汲み取るヒアリング力が強みです。年間〇〇件の融資を成功させ、部門売上1位に貢献しました」
上記のように、具体的な実績を交えて記述することをおすすめします。
成果や実績を数値で表現する
成果は数字で示すことで、採用担当者が客観的に評価しやすくなります。
「頑張りました」という抽象的な表現では、あなたの貢献度が採用担当者に伝わりません。一方具体的な数値は、あなたの能力を高い解像度で証明してくれます。
- 月50件の新規訪問で10件の契約を獲得
- 年間融資額5億円を達成し、目標比110%
このように、数値で語ることで、あなたの実績は説得力を持ち、採用担当者に強くアピールできます。
- 売上額
- 件数
- 率
- 削減額
- 短縮時間など
日々の業務を振り返り、あなたが貢献した実績をできる限り数値化しましょう。
活かせる経験・知識・技術を伝える
過去の経験や専門知識は、信用金庫での即戦力をアピールできる材料になります。
特に信用金庫でよく扱う業務に直結する経験は強調しましょう。
- 中小企業支援
- 住宅ローン
- 投資信託
採用担当者は、応募者が自社の業務にどれだけスムーズに順応できるか、入社後すぐに活躍できるかを判断したいと考えています。あなたが保有するスキルが、応募先の業務内容と一致していることを明確に示すことで、即戦力としての価値をアピールできます。
応募先の業務内容を事前にリサーチし、求められているスキルとあなたの経験・スキルを照らし合わせましょう。
自己PRで説得力を持たせる
自己PRは「採用後にどう活躍できるか」を具体的に示す部分です。信用金庫は地域密着型のため、誠実さや顧客に寄り添う姿勢を強調するのが効果的です。
しかし、多くの応募者が、自己PRで抽象的な言葉を並べがちです。具体的なエピソードを交えることで、あなたの言葉に説得力が生まれ、同時に人間性を伝えられます。

「コミュニケーション能力が高いです」を説得力を持たせると以下のようになります。
「顧客のささいな一言にも耳を傾けることで、潜在的なニーズを引き出し、信頼関係を築くことを得意としています。前職では、この強みを活かし、〇〇%の顧客満足度を達成しました。」
このように、具体的なエピソードと実績を交えて記述することが大切です。
この構成で記述しましょう。
自己PRであなたの人間性や、仕事に対する価値観を伝えることが、書類選考突破の決め手となります。あなたの最も得意なことや、仕事に対する姿勢について、具体的なエピソードを交えて自己PRを作成しましょう。
信用金庫の職務経歴書で注意すべき点
最後に、信用金庫の職務経歴書を作成するうえで注意すべき点をご紹介します。
書類不備や誤字脱字を確認する
職務経歴書の提出前に、誤字脱字や書類不備がないか、徹底的に確認することが非常に重要です。
誤字脱字や書類不備は、あなたの「仕事に対する丁寧さ」や「注意深さ」を疑わせる要因となります。どんなに素晴らしい内容が書かれていても、これらのミスがあると、採用担当者に悪い印象を与えかねません。

特に金融業界は、正確性が重視されるため、書類のミスは致命的です。
誤字脱字は以下のようなチェック方法がおすすめです。
- 声に出して読み返す
- 友人や家族にチェックしてもらう
- ChatGPTのようなAIを活用する
AIを使う場合は、以下のような指示とチェックする文章をともに入力すれば、チェックできます。
以下の文章の誤字脱字、漢字の間違いを指摘してください。ただし、文末の「ですます調」や、文の内容は変更せずに、誤りの箇所だけを修正してください。
(職務経歴書の文章)
小さなミスが大きなマイナス評価につながることがあります。職務経歴書を書き終えたら、提出する前に必ず複数回、丁寧に読み直しましょう。
実績を数字で出せない場合は成果をアピールする
明確な数字で実績を表現できなくても、諦めないでください。成果を具体的なエピソードでアピールすることで、あなたの貢献度を伝えることができます。
あなたの努力がどのような結果をもたらしたかを具体的に記述し、仕事への向き合い方や貢献意欲を伝えることが大切です。
- どのように業務に取り組んだか
- どのような工夫をしたか
- その結果どうなったか
「担当業務のマニュアルを作成し、チーム全体の業務効率を向上させました」や、「顧客からの感謝の声が増え、顧客満足度の向上に貢献しました」といったように記述してください。
自分が工夫して取り組んだ事例を振り返り、数字以外で伝えられる成果を書き出しましょう。
自己PRと志望動機の一貫性を保つ
自己PRと志望動機が矛盾していると、信頼性を失います。
例えば、自己PRで「コミュニケーション能力が強み」とアピールしているのに、志望動機で「静かに黙々と作業がしたい」と書いてしまうと、採用担当者はあなたの真意を理解できず、採用を見送られる可能性があります。
自己PRで述べた強みが、志望動機で述べた「この信用金庫で働きたい理由」とどう繋がっているのかを明確にしましょう。

「私の強みである課題解決能力を活かし、地域の中小企業が抱える課題を解決したい」といったように、ストーリーを繋げることを意識してください。
信用金庫は誠実さを重視するため、一貫性のあるメッセージが大切です。自己PRと志望動機を見直し、両者の内容に矛盾がないかを確認しましょう。
信用金庫への転職成功は職務経歴書の質が重要
職務経歴書は、あなたの強み、価値観、そして入社後の貢献度をアピールする重要な書類です。信用金庫への転職を成功させるには、単に経歴を羅列するだけでなく、信用金庫が求める人物像を深く理解し、採用担当者に響く質の高い職務経歴書を作成しましょう。
本記事で解説した以下のポイントを参考にしてください。
- 応募先の信用金庫が重視する点を徹底的にリサーチし、書類に反映させる。
- 営業実績や貢献度を具体的な数値や定性的な成果で表現する。
- 顧客対応力や提案力、地域への貢献意欲など、信用金庫特有の評価ポイントをアピールする。
- 誤字脱字のない、丁寧で論理的な職務経歴書を作成する。
質の高い職務経歴書を作成し、信用金庫への転職を成功させましょう。