信用金庫を辞めて良かったこと5選!銀行など金融業界の退職に後悔しないための注意点も解説

- 信用金庫・銀行辞めたいな
- でも辞めたら後悔しそう
信用金庫や銀行などの金融業界に嫌気がさして「辞めたい」と感じたことはないでしょうか。
私は何度もあります。ただ、不安でした。
「なんだ信用金庫は安定しているし定年まで勤めるべきなのかな・・・」
「自分を雇ってくれる企業があるんだろうか?」
ずっと思っていました。

今の環境から飛び出すの勇気いるもんねー
しかし、実際に退職して思いました。「もっと早く退職すれば良かった」と。

私は退職してからブランクを経て、今ではIT業界へ転職。
今の待遇に満足していますが、もっと早く辞めれば選択肢はたくさんあったのにな・・・と少し後悔しています。
- 顧客本位のセールスができるようになった
- ネチネチ詰められない
- 辞めて後悔したことはほぼゼロ
本記事では、実際に信用金庫から転職した筆者が辞めて良かった理由・後悔したことについて解説します。
この記事では、私が勤めていた信用金庫の職務内容をベースに記載します。ですから、メガバンク、証券会社、保険会社やクレジット会社などの金融機関の勤務内容と異なる点は多いかもしれません。あらかじめご了承ください。
転職するならエージェントの利用がおすすめ。
- 業界特化型のエージェント・・・金融業界専門のエージェントにキャリアについて相談
- 大手エージェント・・・特化型エージェントで取り扱っていない求人を相談
業界特化型のエージェントと大手エージェントを併用し、上手に使い分けましょう。

信用金庫からのハイクラス転職ならコトラがおすすめ。
「自分のキャリアで年収アップできる?」と、気軽に転職エージェントに相談してみましょう。

「金融業界以外で働きたい」「地元志向が強い」という人は業界大手のリクルートエージェントがおすすめ。

登録無料だから、相談だけしてみるのもありかもね。
【5選】信用金庫を辞めて良かったこと


私は新卒で入社してから12年間勤めた信用金庫を退職しました。
退職してからは、辞めて良かったところしか思い当たりません。
ただ、あまり私の主観に偏りすぎないように、多くの人に共感してもらえる理由を挙げます。
以下では「信用金庫を辞めて良かった理由」を記載します。
銀行や他の金融業界で働いている人にも共感できる内容になっていると思うので、よければ参考にしてくださいね。
- 詰められることが少なくなった
- 押し売り営業をしなくなった
- ミスで必要以上に怒られない
- 労働に見合った給与がもらえる
- 不必要な試験を受けなくていい

結構いいことばっかじゃん。
辞めて良かったんじゃない?

安易に「辞めた方が良いのかな」と考えないでください。
信用金庫は恵まれた職場だったかもしれません。ただ、私は辞めて良かったと思っています。
ですが、今の職場に居続けることがいいという人もいるでしょう。
自分の価値観も踏まえて、じっくり考えてみてください。
良かったこと①|詰められることが少なくなった
信用金庫を退職して良かったことは、詰められることが少なくなったことです。
私が信用金庫で働く際に、一番きつかったのが金融業界独特の「詰め文化」です。
- 詰め文化とは
- 「詰め文化」は、SNSなどのネット上で使用される造語です。上司が部下を執拗以上に問い詰める企業文化のことを意味した。金融業界ではミスをした時、お客様に迷惑をかけた時などに詰められることが多いです。

IT業界だと詰められることはないの?

上司によりますが、詰められることはほとんどありません。
私の前職では、論理的に詰めるというか、相手にマウントをとりたくて詰めている人が多いように感じました。

いじめじゃん。辞めて良かったねー
良かったこと②|押し売り営業をしなくなった

金融業界って押し売り営業あるの?
提案型の営業って感じがするよー

企業によると思いますが、私の前職の信用金庫では押し売り営業がありました。
過大なノルマがあるのに、顧客の数は限られています。しかも運用商品などは市場の動きにもより時期によっては提案を見送らないといけない場合も。
ただ、毎月・毎期のノルマは存在します。融資・運用商品を押し込むように販売しないといけませんでした。
会社側は押し売り営業を否定するでしょうけどね。
押し売り営業は、販売する側の都合で不必要な商品を強引に売り込む行為を指します。
金融業界はノルマが厳しいことで有名で、日々「今日は何が取れたんだ?」と聞かれるため、時には押し売り営業をしないと職場に居づらくなってきます。

じゃあ、今の職場だと押し売り営業はしないの?

押し売り営業はしていません。
見込みが低そうな顧客に商品は販売せず、他の顧客を見つけることにリソースを注ぎます。
良かったこと③|ミスで必要以上に怒られない
信用金庫を辞めてからは、ミスで必要以上に怒られなくなりました。
金融業界の事務は、比較的単純な業務が多いです。ですが、
- 入出金の処理
- 顧客情報の登録
など、作業は単純ですが、間違うと大変な事態になる業務が多いです。毎日、膨大な事務処理をする中で、当然ミスをすることもあります。

当然のように毎日事務ミスが発生。
ノルマとして「事務ミス発生0件」を掲げる営業店も多いです。

他の会社はミスに厳しくないのかな?

ミスはダメですが、金融業界ほどで厳しくはないと思います。
どちらかというと「今後どうすれば発生しないようにできるか?」という観点で話し合われることが多い気がします。
ミスはいけませんが、発生した後に担当者が責められるケースが多いです。逆に役席と呼ばれる上司は、検証業務が多いためミスになることはほとんどありません。

「部下が優秀なら検印席(上司)は楽できる」と、よく言われますね。

でも、上司の方が給料高いんだよね。
なんかもやもやしちゃうなぁ。
良かったこと④|労働に見合った給与がもらえる
信用金庫から転職して、労働に見合った給与がもらえていると感じるようになりました。

信用金庫の給与は少なかったの?

給与は少なかったです。年功序列で収入の上がり幅は少なかったです。
生きていくことはできるけど、仕事の責任の重さに合っていないなぁと感じる時は多々ありました。
意外に思われるかもしれませんが、信用金庫で働いていた頃の年収は低かったです。
年功序列で給与の上がり幅も少なく、賞与もわずか。どれだけ営業ノルマを達成しても評価は変わりません。地元の企業や公務員の給与よりも少ないです。

地元の企業より給与が少ないってなんでわかるの?

ローンの申込書に年収欄を記載する項目、口座に入金される給与やボーナスなどでわかるのです。
つい自分の給与と比べてしまい結構へこみます。
「大きなお金を扱う責任の重い仕事に対しては、給与が少ないな」と思っていました。
今では基本給も賞与もアップ。今後も収入がアップする見込みのある環境に身を置いています。
良かったこと⑤|不必要な試験を受けなくていい
信用金庫にいた頃は、最低でも年に2回は資格試験を受けていました。

どこの業界でも勉強って必要じゃないのかな?

勉強は必要ですが、今の職場では業務とあまり関係のない資格を取得させられるようなことはありません。
信用金庫にいた頃は、全く役に立たないような資格を定期的に取得しなければなりませんでした。
他の会社でも役立つ、年収アップにつながる有益な資格ならば良いのですが、信用金庫や銀行など限られた会社でしか役に立ちません。

なら、試験受けなくても良いじゃん。

実際、人事から「昇格に必要だから早く合格しなさい」と言われても、受験しない強者もいました。
ただ、多くの人は「みんな毎回受験しているから、僕も受験しよう」と、休日返上で高いテキスト代・受験料を払って受験しているのではないでしょうか。

それは嫌だなぁ。
【3選】信用金庫を辞めた後に後悔していること

ここまで信用金庫を辞めて良かったことを解説してきました。

他にも辞めて良かったことはたくさんあります。
ただ、私と同じように辞めて良かったと感じる人ばかりではないでしょう。この記事を読んでいる人が信用金庫を辞めて「後悔した」とならないために、後悔していることについても解説します。

信用金庫辞めて後悔していることってある?

一番は、仲の良かった先輩や同僚と気軽に話ができないことでしょうか。
シンプルに寂しいです。。。
新卒の頃からよくしてくれた人たちとのお別れが一番後悔しているかもしれません。
以下では、私が個人的に信用金庫を辞めて後悔している点を解説します。

信用金庫を辞めようかと悩んでいる人は参考にしてください。
後悔していること①|地域に根ざす仕事ができない
「地域のために働きたい」
新入職員で入庫した時の志望動機でした。信用金庫に入庫してからも志は変わりません。
地元の商工会議所のイベントやセミナー、経営者の方たちと公私ともに地域づくりに関わってきました。
転職後は、こうした地域に根ざした仕事はできなくなりました。どんな仕事も地域と関わりながら、仕事を行なっていると思います。しかし、信用金庫ほどの熱量で地域と関わっている企業は少ないです。

今は都心で働いているため「地域のために」といった意識はありません。
会社と自宅の行き帰りの日々。娯楽や趣味で充実はしていますが、ちょっと人間関係は希薄かもしれません。

地域と一体感を持って、仕事できるっていうのは信用金庫じゃないとなかなかできないのかぁ。
後悔していること②|資格・スキルが活かせない
信用金庫では、幅広い資格を取得しました。いわゆるFP(ファイナンシャル・プランナー)や簿記だけではありません。
銀行業務検定や金融検定など金融業界でしか評価されない資格も多いです。

毎年のように資格試験を受験していたのですが「活かせずにもったいない」と、たまに後悔します。

でも、ほとんどの資格って仕事で役に立たないんじゃないかな?
なら、よくない?

業務で活かせることは少ないんですが「もったいないな」という気がします。
資格の他に、信用金庫の業務で培ったスキルは役に立たないものばかり。
- 事務OPの備忘録
- 融資稟議の意見の書き方
- 稟議申請に必要な書類の作成方法

他にも
カブの乗り方
高齢者への接遇
などは、あまり他の企業で役に立たないかもですね。

こういうの考えると信用金庫に勤めていた方が自分を活かせたのかもね。
後悔していること③|もっと出世できていたかもしれない
私は信用金庫に12年間勤務していました。営業店に10年、本部に2年、役職は係長まで昇格。数年後には支店長代理、順当に勤務していれば部店長、運が良ければ役員にまで出世できていたかもしれません。

役員は言い過ぎじゃないの?

どうですかね?
今となっては分かりませんが、職員数は年々減少していて人材不足、本部経験のある職員は少ない、などの要因から相応に出世できた可能性はあります。
ただ役員になっても、それほど報酬は高くないので、目指そうとは思いませんでした。
役員にまでなっていれば、相応の地位と役員報酬を得られたでしょう。
ただ、私はあまり社会的ステータスには興味がありません。また、役員報酬もそれほど期待できませんでした。

役員報酬って何千万円とかじゃないの?

私の前職の役員はおそらく800万円程度と予想しています。おそらく1,000万円超えていないのではないかなと。
職員同士の噂だったので、真偽は不明ですが。

ちょっと責任の重さに対して、報酬が少ない気がするね。
信用金庫からの転職を後悔しないための注意点

転職してもいいのかな?
でも、後悔しないか不安だしな。

転職する・しないは内定が決まってからでもOK。
まずは転職活動をはじめてみてはいかがでしょうか。
ただ、私自身実際に転職してギャップを感じたポイントもあります。転職後に後悔しないために、参考にしてください。
信用金庫は福利厚生が充実していて、研修制度が備わっています。ノルマも厳しいですが、達成できなくても大きなペナルティはありません。基本的に年功序列で、仕事ができなくても出世は可能。
上記は私がいた信用金庫の状況ですが、他の信用金庫も同様ではないでしょうか。他の民間企業と比べると、かなり恵まれた過保護な状態。

あんまブラックなイメージはないよね。
ですから、今の職場の環境と相違する点に注意して転職すると後悔する可能性を減らせるでしょう。

退職金が出て、完全週休2日、研修も充実。世の中そんな会社ばかりではありません。
- 福利厚生についてチェック
- 今のスキルが通用するかチェック
- 研修制度についてチェック
注意点①|福利厚生についてチェック

信用金庫は福利厚生に恵まれています。
転職してからギャップを感じないためにチェックしておきましょう。

福利厚生ってどんなの?
福利厚生は、企業が従業員に対して、給与とは別に提供する制度のこと。具体的には以下のような例が挙げられます。
- 退職金、年金制度
- 完全週休2日、リフレッシュ休暇、育児・介護休暇
- 人間ドックの補助、メンタルヘルスケア
- 保養所、レジャー施設の割引、社員旅行
- 資格取得支援、通信教育補助、社内研修

上記の制度は当たり前ではありません。
他の企業では実施されていない場合も。求人情報を事前にチェックしておきましょう。

でも、求人情報ってあんま当てになんないよね。
自分の会社の求人情報見ていると「いや、こんな保養施設ないじゃん」ってなるわ。

福利厚生については、実際に働いている人の声を聞くのが一番いいですね。
注意点②|今のスキルが通用するかチェック
信用金庫で培ったスキルが次の職場で役に立つか、チェックしておきましょう。
下記のようなスキルを活かせる金融業界や経理職などへの転身がおすすめです。
- 融資業務・・・審査・債権回収
- 預かり資産提案・・・投資信託、保険の提案
- 法人営業・・・提案型営業
- 事務処理能力・・・事務OP、書類作成

信用金庫のスキルって、他の企業で役に立つのかな?

たとえば融資提案などは、金融やコンサルなど一部の業界でしか役に立たないでしょう。
しかし、抽象度を上げて、法人への提案型営業という目線で見ると幅広い企業から必要とされます。
このあたりは、転職エージェントと相談し深掘りしていきましょう。
注意点③|研修制度についてチェック
転職先の研修制度がきちんと備わっているかチェックしましょう。信用金庫など金融業界では研修が手厚いです。

他の企業では、研修とかってないの?

大企業では、研修制度が備わっている場合もあります。
ただ、金融業界ほど手厚い研修を受けられる企業は少ないでしょう。
金融業界では研修が充実。金融に関わる法制度や商品が変更になれば、ほぼ必ず

研修って役に立つ?

役に立ちますが、正直眠くてしんどいです。
でも、最新の情報を学習できる貴重な機会なんですけどね。
あと信用金庫は、わりと面倒見のいい人が多い気がします。基本的にルールが厳格なので、社内規定通りに業務すれば問題ありません。イレギュラーな事象は本部に聞けばOK。
ですから、未経験の業務でも比較的すぐに慣れます。
こうした環境を当たり前と思っていると、転職後のギャップを感じるかもしれません。求人情報や面接などで、チェックしておきましょう。
信用金庫からおすすめの転職先
信用金庫から転職するなら、下記の2種類を軸に探すのがおすすめ。
- 地元の企業
- 金融業界

上記2つの転職先をメインに探すと、信用金庫で働いた優位性を活かせます。
「もっと収入が安定した仕事に就きたい」と言う人には、あまり転職をおすすめしません。信用金庫ほど収入が安定した仕事はそうそう見当たらないからです。

安定志向の人には、市役所や商工会議所などがおすすめです。
以下では、信用金庫からおすすめの転職先を解説します。
おすすめの転職先①|地元の企業
信用金庫は地元の企業で一定の知名度があり、企業受けがいいです。私も地元企業に転職しましたが、通常2回の採用面接が1回のみ。

信用金庫で働いてたこともあって、通常よりも入社しやすかったようです。
本当は、経理職として採用されたかったのですが、経理については未経験扱い。2〜3社応募しましたが、未経験というだけで不採用となってしまいました。
また、信用金庫で勤めていたなら、地元の企業の情報がよく理解できるはず。他の転職者よりも有利に転職活動ができるでしょう。

民間企業って、収入とか不安定じゃん。
地元の企業では、退職金がない、土日出勤が必要など信用金庫よりも福利厚生が劣る可能性もあります。
不安に思われる方は、商工会議所などの団体も信用金庫で働いた経歴が活かせるため、いいと思います。
おすすめの転職先②|金融業界
信用金庫で働いた経験を活かしたいなら金融業界一択。銀行、証券会社、保険会社の他にさまざまな金融業界に目を向けてみましょう。

特に若い人ほどおすすめ。年齢を重ねるほど、キャリアアップの難易度は上がります。

地方に転職したいんだけど、あんまり金融機関ってなくない?

地方にも金融機関はありますよ。たとえば、保険会社などは地方にも支社・代理店がある場合が多いです。他にJAやゆうちょ銀行などもありますね。
おすすめの転職先③|市役所
市役所は信用金庫からの転職組も多く、おすすめの転職先です。

「地域のために働く」という志が、信用金庫の理念とマッチしています。
私の前職の信用金庫でも市役所への転職者は多かったです。

市役所に転職してなにすんの?

商工課など中小企業と関わる部署に配属される事例が多いようです。
信用金庫はしんどいから辞めて良かった
信用金庫を辞めて良かったこと
詰められることが少なくなった
押し売り営業をしなくなった
ミスで必要以上に怒られない
労働に見合った給与がもらえる
不必要な試験を受けなくていい
「信用金庫を辞めて良かった」と心から感じられる転職をするためには、しっかりと自分の強みを理解し、転職先を慎重に選ぶことが重要です。
転職後に後悔しないためには、ライフスタイルの改善やキャリアの成長を見据えた選択をしましょう。転職成功のポイントは、何を重視するかを明確にすることです。