証券外務員の勉強
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【外務員受験者必見】証券市場・金融の仕組みの基礎知識をわかりやすく解説

マコ
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証券市場は、企業や政府が資金を調達するための重要な場所です。本記事では、証券市場の基本的な構造や重要なポイントについて、初心者の方でも理解しやすいように解説します。

証券市場は、株式や債券などの金融商品が売買される場所であり、資金の流れを円滑にする役割を果たしています。企業は株式を発行して資金を調達し、その資金を使って事業を拡大したり、新しいプロジェクトに投資したりします。また、政府も債券を発行して公共事業や社会保障のための資金を調達します。

証券市場の動向は経済全体に大きな影響を与えるため、その基本的な仕組みを理解することは非常に重要です。

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証券市場の概要

証券市場の主な役割は、資金を必要とする企業や政府と、投資をしたい個人や機関を結びつけることです。これにより、経済の効率的な運営が促進されます。

発行市場|プライマリーマーケット

発行市場は新たに発行される証券が売買される市場です。企業や政府が資金を調達するために新規に証券を発行し、それを投資家が購入します。

流通市場|セカンダリーマーケット

流通市場は既に発行された証券が売買される市場です。投資家間で証券の売買が行われ、証券の流動性が確保されます。

金融の仕組み

金融市場は、資金供給者と資金需要者との間で資金の取引が行われる場所です。

直接金融

直接金融は企業が株式や債券を発行して投資家から資金を調達する方法です。銀行を介さず直接市場で資金を集め、成長や事業拡大に利用します。

間接金融

間接金融は、銀行や信用金庫などの金融機関を介して資金を調達する方法です。金融機関は預金者から集めた資金を企業や個人に貸し出し、利息を通じて利益を得ます。

取引の形態

証券取引には二つの主要な形態があります。

取引所取引|株式の流通市場の中心的存在

証券取引所で行われる公開市場で、株式や債券が投資家間で売買される場です。取引の透明性と公正性を確保するために規制されています。投資家はここで企業の株を購入・売却できます。

店頭取引|債券の流通市場の中心的存在

証券取引所以外で行われる取引で、店頭市場での取引が含まれます。上場基準に達していない証券が対象で、取引所を通じず直接取引されることが多く、流動性や透明性が低い場合があります。

市場の透明性と公正性

証券市場では、公正な取引環境を維持するために、投資者が正確かつ迅速に情報を得られる制度が整備されています。

金融商品取引法の主な内容

金融商品取引法は、投資者保護を目的とした法律で、以下のような内容が含まれています。

投資者保護法制の構築

投資者が安全に取引できるようにするために、法律でしっかりと保護されています。これには、詐欺や不正取引を防ぐための厳格な規制や監視の仕組みが含まれています。さらに、投資者の権利を守るための教育プログラムやサポートサービスも提供されています。

開示制度の拡充

企業の財務状況や経営方針に関する情報を適切に開示するための制度であり、株主や投資家、さらには一般の利害関係者に対して透明性を確保することを目指しています。この制度により、企業の健全性や信頼性が評価されやすくなり、長期的な成長と持続可能な経営が促進されます。

取引所の自主規制機能の強化

証券取引所が自主的に規制を行うことによって、公正で透明な取引環境を維持します。この自主規制には、取引の監視や不正行為の防止が含まれ、投資家の信頼を確保するための重要な役割を果たしています。また、適切な情報の公開や市場の安定性を保つための取り組みも行われています。

不公正取引への対応

インサイダー取引や相場操縦などの不公正取引を防止するための対策です。これには、取引の透明性を確保し、不正行為の早期発見および抑止を目的とした監視システムの導入が含まれます。また、関連する法律や規制の整備を進め、市場参加者への教育や啓発活動も重要な要素となります。

証券市場に関連する主な機関

主な機関として以下のものがあります。

証券取引等監視委員会

証券取引の監視や調査を行い、公正性と透明性を確保します。これには、取引の詳細な分析や疑わしい活動の追跡が含まれ、投資家保護のために厳格な基準が適用されます。また、定期的な報告書の作成や関係機関との連携も行い、健全な市場環境を維持するための措置を講じます。

証券保管振替機構

証券の保管や振替を行うことにより、証券の安全性と取引の効率性を向上させます。これによって、投資家はより安心して取引を行うことができ、取引のスピードや正確性も向上します。さらに、証券の保管方法が整備されることで、リスク管理も強化され、全体的な市場の信頼性が高まります。

投資者保護基金

証券会社が破綻し、投資者が損失を被った場合、それに対する一定の補償を行います。この補償制度は、特に個人投資家の預り資産を保護するために設けられており、投資者が安心して投資活動を行える環境を提供します。また、この制度を通じて市場の信頼性を高め、健全な投資環境の維持に寄与することを目的としています。

投資者保護基金の補償内容

投資者保護基金は、証券会社が破綻した場合に投資者が被る損失を一定範囲内で補償する仕組みです。具体的な補償内容は以下のとおりです。

補償対象

証券会社に預けた株式、債券、投資信託などの金融商品や、証券口座に預けた現金が対象です。

補償限度額

通常、一投資者あたり1000万円までの補償が行われます。ただし、具体的な補償額は各証券会社や状況により異なります。

補償手続き

証券会社が破綻した場合、投資者は補償申請を行い、審査を経て補償金が支払われます。

この補償制度により、投資者は万が一の場合でも一定の保護を受けることができ、安心して投資活動を行うことができます。

自主規制機関

自主規制機関とは、証券取引所や投資信託協会などが該当します。これらの機関は、証券市場の透明性と公正性を確保するために、自主的な規制を設けて運営しています。

たとえば、証券取引所は上場企業に対して厳格な開示義務を課し、投資者が適切な情報を基に投資判断を行えるようにしています。

一方、投資信託協会は投資信託商品の適正な販売と運用を監督し、投資者保護を目的としたガイドラインを提供しています。証券市場の健全な発展と投資者の信頼性向上に寄与しています。

サステナブルファイナンス

サステナブルファイナンスは、環境・社会・ガバナンス(ESG)の要素を考慮した金融活動で、持続可能な社会の実現を目指します。

ESG投資の7分類

ネガティブ・スクリーニング

投資先として不適切とされる企業や産業を除外する手法です。例えば、環境破壊や倫理的に問題のあるビジネスを行っている企業を排除します。

ポジティブ・スクリーニング

ESG基準を満たす企業を選定し、積極的に投資する手法です。優れた環境対策や社会貢献を行っている企業が対象となります。

エンゲージメント及び株主行動

投資先企業と対話を行い、ESG課題の改善を促す手法です。株主として企業の行動を変えることを目的としています。

インパクト投資とコミュニティ投資

社会的または環境的なインパクトを生み出すことを目的とした投資です。具体的な成果を測定し、ポジティブな影響を与えることを重視します。

サステナブル・テーマ投資

特定のESGテーマに焦点を当てた投資です。例えば、再生可能エネルギーやクリーンテクノロジーに関連する企業に投資します。

ESGインテグレーション

投資分析や意思決定のプロセスにESG要素を組み込む手法です。財務情報と非財務情報を総合的に評価します。

国際規範スクリーニング

国際的な基準や規範に基づいて企業を評価し、投資先を選定する手法です。例えば、国連グローバル・コンパクトの原則に従う企業を選びます。

ESG投資

ESG投資は、環境(Environmental)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の3つの要素を考慮して行う投資方法です。

環境(Environmental)

自然資源の保護や気候変動への対策など、地球の持続可能性を確保するための取り組みを指します。

社会(Social)

労働環境の改善や人権の尊重、地域社会への貢献など、社会全体の福祉と公平性を促進する活動を含みます。

ガバナンス(Governance)

企業の透明性や倫理的な経営、法令遵守など、組織の管理や運営の質を高めるための指標を指します。

証券市場の基礎知識は証券外務員受験者なら完答したいポイント

証券市場の基本的な仕組みや役割を理解することは、証券外務員試験において重要なポイントです。

試験対策として、証券市場の構造、金融の仕組み、取引形態、市場の透明性と公正性、金融商品取引法の主要内容などをしっかりと把握しておくことが求められます。

高得点を狙うことができ、実務においても役立つ知識を身につけることができます。

本記事の作成にあたっては、以下のサイトの情報を参考にしました。

≫ 日本証券業協会(外部サイト)

≫ 金融中央広報委員会(外部サイト)

≫ 日本政策投資銀行(外部サイト)

サイト運営者
マコ
マコ
証券外務員一種・二種・内部管理責任者資格取得者
金融機関に12年勤務。証券外務員一種・二種、内部管理責任者資格の他にAFPやFP2級技能士なども保有。
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