証券外務員の次に取るべき上位資格と金融業界でのキャリアアップをアドバイス
- 証券外務員取得後はどの資格を取得するのがおすすめ?
- 金融業界でキャリアアップするにはどうすればいい?
「無事証券外務員を取得できた。でも、次は何を取得すればいいんだろう?会社から定期的に資格受験の案内が来るけど悩むなぁ」
金融機関で働くと「資格地獄」と評されるように、年に数回の受験が義務付けられている場合が多いです。しかし、人事部からは国家資格のほかに銀行業務検定や金融検定のようなマイナー資格など多様の資格が推奨されるでしょう。
全部取得するのはさすがに無理ですよね。ですから、勉強をする前に自分がどのキャリアを進みたいのか事前に明確にする必要があります。
証券外務員は金融業界の初歩的な資格です。さらに金融の知識をつけるには、FPや証券アナリストなどの上位資格を取得する必要があります。
資格の取得により金融商品の企画や提案、資産運用のアドバイス等、高度な業務をこなすための知識が身に付きます。
本記事を参考にして、資格地獄から抜け出してください。
- 証券外務員取得後はFP (ファイナンシャルプランー)と証券アナリストの取得がおすすめ
- 金融業界でキャリアアップするためには専門性を磨く必要がある
証券外務員取得後のキャリアパス
証券外務員の資格を取得した後、さらに専門性を高めるためには上位資格について学習しなければいけません。
まずは証券外務員の概要とキャリアアップについて解説します。
証券外務員の難易度
証券外務員は金融業界の初歩的な基礎資格で、以下の2種類に分けられます。
- 証券外務員二種
- 証券外務員一種
すべてマークシート式で、計算問題もありますが、基本的に丸暗記で取得できる程度の難易度。初めて金融を学ぶ新入社員でも苦戦しないレベルです。
証券外務員の試験概要は次の記事でも解説しているので、参考にしてください。
証券外務員に合格後は、内部管理責任者という資格の取得を義務付けられる場合が多いです。しかし、難易度は証券外務員一種とさほど変わりません。一種合格者なら問題なく取得できるでしょう。
内部管理責任者まで取得したなら、次の資格を目指してみましょう。
証券外務員の上位資格
証券外務員の資格を取得した後のキャリアアップには、上位の金融資格取得がおすすめです。
代表的な証券外務員の上位資格は以下の3つです。
FP (ファイナンシャルプランナー)
種類 | 【国家資格】 3級 2級 1級 【民間資格】 AFP CFP |
難易度 | (1.5 / 5.0) 〜 (4.0 / 5.0) |
勉強時間 | 3級・・・100時間程度 2級・・・150〜300時間 1級・・・400〜600時間 |
合格率 | 3級・・・70%以上 2級・・・40%〜60% 1級・・・10%程度 (※試験運営団体により異なる) |
資格を取得するメリット | 知名度抜群 |
FP (ファイナンシャルプランナー)は、金融や保険、不動産など幅広い分野で役立つ知識を学ぶことができる国家資格。証券外務員とも親和性の高い資格です。
金融資格の代表と言えばFPです!
ファイナンシャルプランナー(FP)の試験は、日本FP協会と金融財政事情研究会(きんざい)の2つの団体が実施。
異なる団体が運営しますが、内容はほぼ同じ。3級から1級まであります。
試験はCBTでも行われ、具体的な日程や申し込み方法は各試験実施機関の公式ウェブサイトで確認できます。
FPの資格は、金融や保険、不動産など幅広い分野で役立つ知識を学ぶことができます。誰もが必要なお金の知識だから、多くの人にとって有益な資格であること間違いなし。
これから金融業界で働きたい人は取得を目指してください。
証券アナリスト
難易度 | (3.5 / 5.0) |
勉強時間 | 200時間 |
合格率 | 40%〜50%程度 |
資格を取得するメリット | 資産運用部門でキャリアアップを狙える |
証券アナリストの試験は、公益社団法人 日本証券アナリスト協会が実施しています。
受験のためには協会が実施する講座の受講が必要、金融業界での一定の勤務経験が必要など受験のハードルも高い資格。それだけに取得する価値のある金融資格と言えます。
金融業界でのスキルアップのための学習法
証券外務員のスキルアップのための学習法には、以下のようなものがあります。
学習プランを立てる
学習プランを立てる際には、目標設定、進捗管理、タスクの優先順位付けなどが重要です。
各資格の試験範囲や出題傾向を理解し、それに基づいた学習計画を立てることが求められます。
急がず自分のペースで金融知識を着実に身に付けましょう。
効率的な学習のためには、一定の時間を設けて集中して学習することも重要です。スキマ時間や休日を確保しましょう。
オンライン学習を活用する
オンライン学習を活用することで、自分のペースで学習を進めることができます。
通学時間が不要なため、効率的に時間を使うことが可能です。また、オンラインでは、著名な講師から直接学べます。
必要に応じ質問が可能な講義も。ただ、自己管理が求められるため、毎日決まった時間を設定して学習を進められる人におすすめです。
FPの通信講座は以下の記事で解説しているので、参考にしてください。
実践的なスキルを身に付ける
理論だけでなく、実践的なスキルの習得も重要です。
金融資格を取る際には、実際の市場分析や投資戦略の立案など、具体的な業務に直結するスキルは、実際の業務経験などを通じて習得することができます。
業界の最新動向や成功事例、失敗事例などを学ぶことで、自分の知識やスキルをさらに深めましょう。
「資格は取れても、仕事はできないやつ」と、言われると辛いです。
実践的なスキルを身に付けておきましょう。
金融資格がキャリアへもたらす影響
継続的な学習意欲が育つ
金融資格を取得することで、専門知識を深める喜びや達成感を感じることができ、継続的な学習意欲が育ちます。
新たな資格取得を目指すことで、自己啓発の機会を増やし、自身のスキルアップやキャリアアップにつなげることができます。
また、資格取得を通じて得た知識やスキルは、日々の業務に直接活かすことができ、更なるパフォーマンスの向上を図ることが可能です。
試験に合格すると、シンプルに嬉しいですよね!
就職や転職がしやすくなる
金融資格を持つことは、就職や転職において大きなアドバンテージとなります。
特に、証券外務員やFP、証券アナリストなどの資格は、金融業界における専門性と信頼性が高いです。
企業からの評価が高まることで、より良い職務環境や待遇を得ることが可能です。
金融資格を持つことで、自分自身のスキルセットを明確にアピールすることができ、自分のキャリアを自分自身でコントロールできます。
私もFPの資格を保有していますが、それだけで「お金のことに詳しい人」とラベリングされているようです。
資格取得によるステップアップよりも転職した方が年収アップに直結する可能性は高いです。転職に関心がある人は転職エージェントに相談してみましょう。
金融資格取得後のステップアップ
金融資格を取得した後のステップアップとしては、より専門的な資格への挑戦や、自身が得た知識を具体的なビジネスの場で活用する方法があります。
専門的な資格への挑戦
たとえば、FPの資格を持つ人は、金融業界で最高峰のレベルとも言われるCFP資格を目指すことも可能です。
他に税理士、公認会計士などファイナンスとは少し異なりますが、難易度の高い資格にチャレンジしてより専門性を磨いてみるのもいいでしょう。
ビジネスでの活用
また、金融資格は自身のビジネスを立ち上げる際や、既存のビジネスの改善にも活用できます。
たとえば、FPの資格を持つ人は、金融のコンサルティング業を開業したり、企業の経営に関与することも可能です。
証券アナリストの資格を持つ人は、投資関連のスタートアップを立ち上げるなど、新たなビジネスの創造にその知識を活用できます。
自身のキャリアや目指す道に合わせて、最適なステップアップの方法を選びましょう。
専門スキルを習得する
資格取得だけでなく、実務経験を通じて専門スキルを習得することも大切です。
理論知識だけでなく、現場での具体的な経験を積むことで、より深い理解と実践力を身につけることができます。例えば、実際の金融商品の分析や、顧客へのアドバイス提供などを通じて、理論を実践に活かす力を養うことが求められます。
また、業界の最新動向を把握するための情報収集能力や、変化する市場環境に対応する柔軟性も重要なスキルと言えるでしょう。これらの専門スキルを習得することで、更なるキャリアアップを目指すことができます。
似た分野への挑戦をする
金融資格を持つことで、金融業界に限らず、似たような分野やスキルが求められる職種に挑戦することも可能です。たとえば、データ分析やビジネス戦略など、金融以外の分野で証券アナリストの分析スキルを活かすことができます。
また、FPの資格を持つ人は、その人間理解力やコミュニケーション力を活かして、人事や営業などの職種に挑戦することも考えられます。金融資格は、その持つ人に多くの可能性を提供します。自身のキャリアや目指す道に合わせて、最適なステップアップの方法を選びましょう。
まとめ
証券外務員の資格を取得した後のキャリアアップには、さらに専門性を高める上位資格の取得が有効です。
特に、ファイナンシャルプランナー(FP)や証券アナリストなどの資格は、金融商品の企画や提案、資産運用のアドバイスなど、より高度な業務をこなすために必要な知識やスキルを身につけることができます。
これらの資格を取得することで、キャリアアップの幅が広がります。具体的な学習法としては、学習プランの作成、オンライン学習の活用、実践的なスキルの習得などがあります。
新たなビジネスの創出や似た分野への挑戦など、資格を活用した多様なステップアップの道も存在します。自身のキャリアや目指す道に合わせて、最適なステップアップの方法を選びましょう。