同じ給料なのに仕事量が違う理由と対処法|ストレスを減らす働き方のコツ
- 同じ給料なのになぜ仕事の量が違うんだろう?
- 自分は残業しても終わらない業務量だけど定時に退勤する人がいる
「自分と同じ給料の人が、なぜこんなに楽をしているのか?」と感じたことはありませんか?
私はあります。
私が勤めていた金融機関では渉外係・業務係・融資係に係が分かれていました。ただ、どの係も給与体系は同じ。渉外係に営業手当1万円がつく程度の違いしかありませんでした。
小規模店舗に勤めていた私。当時の役席が一切事務をしなかったため、渉外係を担当しながら融資OPをして稟議を書き自分で検証していました。時々窓口でテラー業務をすることも。
ほぼ、ワンオペ状態だった私。しかし、給料は全く変わりません。むしろ当時の私は営業店内で一番若く給料も少なかったです。業務内容を褒められるどころか、残業申請に対して嫌味を言われる始末。
「なぜ自分の仕事しかしないのに、僕と給料が同じなのだろう?」「この上司は僕より業務経験も十分あるはずなのに、仕事をせず高い給料をもらえるのだろう?」ずっとそんな疑問を持っていました。
本記事では、金融機関で12年間働いた私が解説します。
今は営業手当や賞与の差が明確な職場に転職しています。
同じ給料なのに仕事量が違う理由
職場で仕事量に差が生まれる理由を考えてみました。
- 得意な業務分野があるから
- 上司が業務の割り振りができないから
- ついつい仕事を引き受けてしまうから
上記のような理由がありますが、「仕事ができる人に仕事が集中する」構造が一番の問題なのかもしれません。
理由①|得意な業務分野があるから
同じ立場の社員でも、役割分担や専門スキルによって業務量が大きく異なることがあります。
チーム内での役割や責任範囲が明確に定められていない場合に起こります。
- 営業係が事務仕事をする
- 事務担当に営業ノルマが課せられる
たとえば、他の人にはできない専門的な業務を任される場合、複雑さや重要性から、作業時間が増加します。
特定の専門知識やスキルを持つ社員は、通常の業務に加えて、他のメンバーへのサポートや指導も求められることが多く、結果として業務量が増える傾向にあります。
理由②|上司が業務の割り振りができないから
上司や管理者が業務を公平に割り振っていない場合、チーム内で不平等感が生まれやすい状況となります。
特に、業務の配分が明確な基準やルールに基づいていない場合、この問題は顕著になります。
「仕事ができる人に任せる文化」が定着している職場では、能力の高い特定の社員に過度な期待や負担が集中する傾向があります。
一見効率的に見えますが「仕事ができる人」からすると意味がわかりません。給料が変わらないであれば、なおさらです。
「仕事ができる人」が会社に与える影響は大きいです。万が一、不満が募り退職された場合、会社の業績や他の社員のモチベーションに悪影響を及ぼす可能性があります。
ですから、管理者はモチベーションを維持しながら、業務を采配しなければいけません。
理由③|ついつい仕事を引き受けてしまうから
周囲からの依頼を断ることに抵抗を感じて、自分の業務量に余裕がなくても仕事を引き受けてしまう性格の人はどこの職場にもいるでしょう。
一方で、自分の仕事量や能力を適切に判断し、必要に応じて依頼を断ることができる人もいます。
無理な仕事を振られた際は、はっきりと断ることも重要です。
上司の無理な業務を受け入れることで、「まだ余裕があるんじゃないか?」と、業務量の差につながることも少なくありません。
不公平に感じる仕事量の影響
仕事量の違いは深刻に問題となりかねません。
- 仕事量を多くこなせる優秀な人が辞める
- 仕事量が多い人が不満に感じ職場の環境が悪くなる
上記のような状況を防ぐために、自分でできる対策を考えてみましょう。
同じ給料で仕事量が多い場合の対策
職場の不公平感に対処するために、以下のような行動を検討してみましょう。
上司やチームに相談する
業務のバランスが偏っていることを、上司やチームメンバーに冷静かつ建設的に伝えることが解決への第一歩となります。
この際、感情的な訴えは避け、具体的な数値やデータ、実際の業務内容や所要時間などの事例を示しながら相談することが重要です。また、自分の状況を説明するだけでなく、チーム全体の生産性向上という観点から、より効率的な業務分担の方法についても提案できると良いでしょう。
業務量を「見える化」する
自分の業務量と内容を詳細に把握するため、日々の作業内容をリスト化し、各タスクにかかる時間をスケジュール表で可視化します。この作業記録を通じて、自分が実際にこなしている業務の全体像が明確になり、他のチームメンバーとの業務量の比較が容易になります。さらに、この可視化されたデータを基に、上司との話し合いや業務の再分配の際の具体的な根拠として活用することで、より効果的な職場での調整が可能になります。
優先順位を見直す
自分が担当する業務の中で、優先度の高いタスクと低いタスク、本当に必要な作業とそうでない作業を詳細に分析し、見極めていきます。また、各タスクの重要性や緊急性を評価し、効率的な時間配分を行うことで、より効果的な業務遂行が可能になります。さらに、定期的に発生する定型業務や、自動化できる作業を特定し、無駄な仕事を削減することで、全体的な業務負担を軽減することができます。
他人に頼る働き方を選ぶために必要なスキル
自分の業務を他人に任せるには、一定の信頼と価値を職場で築く必要があります。そのために、以下のスキルを磨くことが役立ちます。
リーダーシップ
他人を巻き込みながら業務を進める力は、チームの生産性向上と自身の負担軽減の両面で重要な要素です。効果的なリーダーシップを発揮することで、チームメンバー一人一人の強みを活かしながら、業務を適切に分散させることができます。自分が主導権を握りつつも、メンバーの自主性を尊重し、全員が主体的に参加できる協力的な環境を整えることで、持続可能な業務の分担体制を構築しましょう。
コミュニケーション能力
業務を引き継ぐ際には、相手に分かりやすく説明し、理解を確認するスキルが求められます。具体的な手順書やマニュアルを作成し、質問しやすい雰囲気を作ることも大切です。また、相手の経験レベルや得意分野に合わせて説明の詳細度を調整するなど、相手の負担を減らすための細やかな配慮も忘れずに。
専門知識やスキル
自分の価値を職場で高めるために、専門性を磨くことが効果的です。「この仕事はこの人がいないとできない」という状況を作ることで、他の業務を周囲に頼みやすくなります。
自分の価値を職場で高めるために、専門性を磨くことが非常に効果的です。特定の分野や技術において深い知識やスキルを身につけることで、その領域のエキスパートとして認められるようになります。「この仕事はこの人でなければ対応できない」という状況を戦略的に作り出すことで、自然と他のルーチン業務や付随的なタスクを周囲に任せやすい環境が整います。また、専門性の高さは交渉力にもつながり、業務の優先順位付けや分担の調整がスムーズになります。
仕事量と給料の関係を考える|転職を検討するタイミング
職場での状況改善が難しいと判断した場合、転職という選択肢も真剣に検討する価値があります。仕事量と給料のバランスが適切に保たれている職場を見つけることで、長期的な働きやすさと心身の健康が大きく向上する可能性があります。転職を検討する際は、転職エージェントや求人サイトを効果的に活用し、自分のスキルや経験、希望する労働条件に合った職場を慎重に探していくことが重要です。また、面接時には業務分担や評価制度について具体的に質問し、新しい職場での働き方をしっかりと確認することをお勧めします。
まとめ
同じ給料で仕事量が違うと感じる状況は、どの職場にも起こり得る問題です。しかし、冷静に原因を分析し、解決策を実行することで、不満を軽減することができます。まずは自分にできる小さなアクションから始め、理想の働き方に近づけていきましょう。