金融業界から未経験業界へ転職できる?難しいと評判の理由と注意点を解説
- ずっと金融業界で働いてきたけど未経験業界への転職は可能?
- 未経験業界へ転職した人の感想を聞きたい
金融業界でのずっと働いてきた。でも、どうも自分に合っている気がしない。銀行や保険会社などの同業他社は嫌だ。ノルマはあるし、金融の勉強はしたくない。ミスや未達で詰められるような会社にはいきたくない。
でも、金融業界でしか働いたことのない自分を雇ってくれる企業はあるだろうか?
上記のような悩みを抱えていませんか?かつての私はそうでした。
金融業界→未経験業界
非常にハードルが高いように思えます。金融業界って他社で活かせる専門スキルがあまり身に付かないので悩んでいました。
この記事では金融業界に12年間勤務しながら、未経験業界(IT業界)した私の体験を交えて解説します。
私は転職先を決めずに転職しました。
なぜ辞めようと思ったのか・退職時の出来事などは以下の記事で解説しています。
未経験から金融業界を目指すという人は以下の記事で解説しているので、参考にしてください。
金融業界から未経験で転職する際のおすすめの業界
金融業界から未経験での転職を考えるなら、金融業界で培ったスキルや経験が活かせる業界への転職を検討しましょう。
金融業界の仕事と親和性が無い未経験業界へ転職をするなら、経理業務など金融機関での経験が活かせる職種を探しましょう。
私は全く関係のない業界の営業に転職し苦労しています。やりがいもあるし楽しいからいいのですが。
皆さんには今まで学んだ知識が活かせる業界への転職がおすすめします。
自治体や公的機関
金融業界と自治体は親和性が高いでしょう。どちらも法令遵守が求められ、正確かつ迅速な業務が求められます。
また、金融に関する知識が、地域経済の活性化や企業支援などの業務に活かせる可能性が高いです。市役所の商工振興課などは親和性が高く、金融業界からの転職に向いているでしょう。
私の前職では地方公務員へ転職する人が多かったです。
また、民間の組織ではありますが、商工会議所など中小企業の相談業務を受付する業務は、金融業界で培った営業・融資の経験が役立つ可能性が高いです。
不動産業界
不動産業界は大きなお金が動く市場であり、金融業界とも親和性が高いです。金融業界と不動産業界の営業職は全業界の中でもトップクラスの年収を誇っています。
個人向け住宅売買ならば住宅ローンの知識が、アパート不動産の売買なら融資業務の経験が活かせるでしょう。
宅建士の資格保有者であれば資格が活かせるケースも多いです。
コンサルティング業界
コンサルティング業界では、金融業界出身者が歓迎されるも多く、特にM&Aや経営戦略の領域では、企業の資金繰りや財務に関する専門性が有利に働きます。
特に中小企業診断士保有者であれば、コンサル業界でのキャリアアップが目指せるでしょう。
ただ、コンサル業界は難易度が高いため、転職エージェントを利用し面接対策を万全にするべきでしょう。
金融業界出身者が未経験業界への転職を成功させるポイント
金融業界から未経験業界への転職においては、培った専門スキルや経験を新しい業界でもどのように活かせる点をアピールしたいところ。
私自身転職活動を通して、自分でも気づかない長所に気づくはずです。
ポイント①|社会人的な基礎スキルが備わっている
金融業界といえば、一般的に堅実な仕事というイメージが強いと思います。社会人としての基礎スキルが備わっていることをアピールしましょう。特に中小企業では、十分な研修や教育を受けずに現場に出されることも。
マナー研修、名刺交換、電話対応など誰でもできて当たり前のことが実は異なっていることも多いです。
転職して感じましたが、電話で最初に出てくる言葉が人によって異なります。
「お電話ありがとうございます」「お世話になります」「〇〇(会社名)です」など。統一の声かけがないようです。
ポイント②|リスク管理能力がある
金融業界では、リスクを正確に評価し、それに対する対応策を講じる能力が求められます。
リスク管理能力は、戦略的な意思決定が必要なポジションで強みとなります。
ポイント③|コンプライアンス意識が高い
金融業界では、厳格な規制や法令順守が求められます。
他の多くの業界においても重要視されるポイントです。
あなたが強い倫理観とコンプライアンス意識を持っていることをアピールすることで、信頼されやすくなります。
ポイント④|コミュニケーション能力が高い
金融業界では、顧客との信頼関係を築くことが重要です。
顧客対応力や優れたコミュニケーション能力は、特に営業やマーケティング、コンサルティング業務で強みとなります。
ポイント⑤|ストレス耐性をアピール
金融業界は、時間的なプレッシャーや高い業績目標に直面することが多いです。
ストレス耐性や対応力は、他の業界でも活かせます。特に、厳しい納期や高いパフォーマンスが求められる環境では、あなたの強みとなります。
未経験業界へおすすめの資格
日商簿記|経理・金融と幅広く役立つ資格
簿記と言えば、経理業務で必須の知識ですが、金融業界で働く際も必要な場面も多いです。簿記の知識は、様々な業界で役立ちます。
- 企業の財務分析・・・証券会社、コンサルタント、税理士法人
- 融資判断・・・銀行、信用金庫、信用組合、カード会社
金融業界で働くなら最低3級は保有しておきたいところ。工業簿記も出題される2級以上なら、転職に役立つとも言われます。1級は、税理士受験生が受験するレベルで、一気に難易度が高くなります。
私も簿記2級を保有しています!
FP技能検定|金融資格の国家資格
最も有名で人気のある金融資格と言えば、FP(ファイナンシャルプランナー)でしょう。
金融業界で働こうと考えている方全員におすすめできる資格です。3級は、実質誰でも受験でき、2級以上なら転職でも評価されます。
FPは2級を取得すれば、日本FP協会に所属することが可能。所定の試験と課題を提出すればAFPという民間資格の保有者になり、協会のコミュニティやセミナーに参加できます。
私もAFP資格保有者です!
宅地建物取引士|金融というより不動産で必要な資格
宅地建物取引士は、不動産会社では配置義務のある国家資格。
金融業界では、不動産会社のような「重要事項の説明」などの独占業務を必要としないため、就職・転職で評価される可能性は低いでしょう。
金融業界では、住宅ローン担当、不動産担保の審査業務などで役立つかもしれません。
宅建士は有益な資格ですが、金融業界で働くにはコスパ悪いかも。
金融業界から未経験業界への転職が難しいとされる理由
金融業界は、特に専門知識やスキルが求められるため、他業界においてはその専門性が直接的に活かせない場合も。
たとえば、金融商品に関する知識やリスク管理のノウハウは、他の業界では需要が限られていることがあるため、転職活動で苦労する可能性があります。
理由①|専門性の高さ
金融業界では特に会計、財務、法律知識など専門的なスキルが求められ、他の業界と直接結びつかないことが多いため、業界を超えて活かしづらいと感じられがちです。
金融業界で培ったスキルが他の業界でどのように活かせるかを明確にアピールできない場合、企業側が採用に消極的になる可能性があります。
理由②|金融業界独特の文化
金融機関では、厳格な規則やルールに基づく文化が根強いことが多く、柔軟な発想や創造力が求められる分野に転職する際に、異なるカルチャーへの適応が難しいとされることがあります。
理由③|慎重な姿勢
金融業界ではリスクを厳密に管理し、慎重に進める姿勢が求められますが、他の業界ではスピードや新しい試みに対する積極性が重要とされることが多く、この違いが転職先でのマッチングに影響することがあります。
未経験業界へ転職する際の注意点
業界リサーチをしっかり行う
未経験業界のビジネスモデルや市場動向、一般的な職種の内容を把握することが重要です。特に、自分のスキルがどこで活かせるか、また不足しているスキルが何かを明確にすることで、採用側の理解を得やすくなります。
業界特有のスキルを補う学習
業界特有の専門知識やツールの使い方は、転職前に勉強しておくと有利です。資格や研修を通じて学ぶことで、自らの本気度を示すと同時に、入社後の成長スピードも高まります。
自己分析と転職理由の明確化
「なぜその業界に挑戦したいのか」を明確に説明できることは、採用時に大きなポイントです。転職理由や業界で実現したい目標を、自分の価値観や経験に基づいて話せるように準備しておきましょう。
具体的な転職までの手順
面接では、未経験であることを補うために、過去の経験やスキルがどのように新しい業界で活かせるかを具体的に説明することが求められます。また、なぜその業界に転職したいのか、明確な理由を持っていることが面接官にとって重要なポイントです。
企業研究
事前に企業研究を行い、その企業が直面している課題や目標を理解しましょう。そして、自分のスキルや経験がどのようにその企業に貢献できるかを具体的にアピールします。
転職理由を明確にする
なぜその業界に転職したいのか、具体的で納得感のある理由を用意しておきましょう。たとえば、新しい挑戦を求めている、成長産業に魅力を感じているなどです。
柔軟性と学ぶ姿勢
未経験者として柔軟な姿勢と学ぶ意欲を強調しましょう。これにより、業界特有の知識やスキルを迅速に吸収できる人材であることを示せます。
まとめ
金融業界から未経験業界への転職は、確かに難しさを伴いますが、適切な準備と戦略的なアプローチによって成功することは十分に可能です。スキルの汎用性を見極め、リサーチを徹底し、柔軟な姿勢で臨むことが成功への鍵となります。また、自己研鑽やネットワーキングを活用することで、転職活動を有利に進めることができるでしょう。