最高?信用金庫で働くメリットを5つの観点で元職員が解説

信用金庫で働くメリットを知りたい
どんなスキルが身に付く?
信用金庫で働くメリットは多いです。
- 好きな地元で働ける
- 引越しを伴う転勤がない
- 完全週休2日でホワイト
- 金融資格が取得できる
- 研修制度が充実
地方銀行でも同じじゃない?
信用金庫の方が地方銀行に比べてホワイトで年収が低い傾向にあります。

年収が低いのは嫌だなぁ。大きなデメリットだよね。
ワークライフバランスを重視するか、年収を重視するかでメリット・デメリットは異なります。
本記事では、信用金庫に12年間勤務した筆者が信用金庫で働くメリットを解説します。
新卒で信用金庫に就職するのは悪くない選択肢です。ただ、将来性に不安があるため事前にメリット・デメリットをチェックしましょう。
信用金庫で働くメリット
筆者は信用金庫で12年間勤務し、様々な業務を経験してきました。
信用金庫で働くメリットを知った上で、働くかどうかを決めましょう。
好きな地元で働ける
引越しを伴う転勤がない
完全週休2日でホワイト
金融資格が取得できる
研修制度が充実
好きな地元で働ける
信用金庫は地域密着型の金融機関なので、営業エリアが限定されています。
自分の生まれ育った地元や好きな地域で働き続けることができます。
引越しを伴う転勤がない
信用金庫は営業エリアが限定されているため、転勤があっても通勤圏内での異動がほとんどです。
引越しを伴うような転勤はなく、生活環境を変えることなく働き続けられます。
職員の適材適所を考慮して、およそ2年から5年のサイクルで転勤があります。ただし、営業エリアが限られているため転居を伴う転勤はありません。転勤を経験することで、より多くのお客様や職員とのつながりが生まれ、仕事の幅を広げることができます。
引用:京都信用金庫
地方銀行や都市銀行では全国転勤があるケースが多いですが、信用金庫はその心配がありません。
完全週休2日でホワイト
信用金庫は完全週休2日制を採用しており、労働時間も適切に管理されています。
- 完全週休2日
- 残業時間は10時間程度

なんでこんなにホワイトなの?

信用金庫法という法令で休日が定められています。ですから、土曜日・祝日は休日です。
1ヵ月の平均残業時間は10.6時間(2023年度実績)です。
引用:城北信用金庫

城北信用金庫は大きい信用金庫なのに、労働時間少ないんだね。
「14時間」 月平均残業時間
引用:枚方信用金庫
主要な信用金庫の公式サイトでも、残業時間は10時間程度と短いです。
金融資格が取得できる
信用金庫では金融業務に関連する資格取得を積極的に支援しています。ファイナンシャルプランナー、証券外務員、簿記検定などの資格取得により、自分のスキルアップができるだけでなく、資格手当が付くことも多いです。
(4)検定試験制度 職員の職務に合った検定試験が受験可能です
【検定試験(例)】
中小企業診断士 社会保険労務士 行政書士 1級・2級・3級FP技能士 CFP・AFP 宅地建物取引士 企業経営アドバイザー 日商簿記1級・2級・3級 金融業務2級(融資コース・事業承継M&Aコース) 相続アドバイザー 住宅ローンアドバイザー ITパスポート 財務 法務 など
受験料補助および合格奨励金
当金庫の規定で定める検定試験および資格試験合格者に対して、受験料の全額補助および合格奨励金を支給。
引用:碧海信用金庫
資格は将来的に転職する際にも役立つため、キャリア形成の観点からも大きなメリットといえます。
研修制度が充実
信用金庫では新入職員から中堅職員、管理職に至るまで、段階的かつ体系的な研修プログラムが用意されています。
業務知識だけでなく、顧客対応スキルやコミュニケーション能力の向上を目的とした研修も充実しており、金融のプロフェッショナルとして成長するための環境が整っています。
(6)通信教育制度 指定受講通信教育講座 ゼネラルマネジメント講座 営業店コンプライアンス実践講座 信託実務コース メンタルヘルス・マネジメントコース プレイング・マネージャー入門講座 銀行支店経営講座/課長・支店長代理コース マネーローンダリング対策実践講座 任意受講通信教育講座 1・2・3級FP技能士受検対策講座 相続アドバイザー養成コース 経営支援アドバイザー養成コース …など多数
引用:碧海信用金庫
若手職員向けの研修が手厚く、OJTなどにより実践的なスキルを身に付けられます。
信用金庫で働くデメリットも要チェック
信用金庫で働くメリットについて解説してきましたが、デメリットも理解しておく必要があります。
実際に12年間勤務した経験から、信用金庫で働く上でデメリット解説します。
将来性が見込めない
年功序列で年収低い
古い昭和の企業文化
将来性が見込めない
信用金庫は地域密着型の金融機関で地方の少子高齢化や人口減少などにより、将来的な経営環境は厳しくなることが予想されます。
実際に全国的に信用金庫の数は統合や合併により減少傾向にあります。
また、デジタル化の進展に対応しきれていない信用金庫も多く、成長産業とは言い難いです。
年功序列で年収低い
信用金庫は年功序列の給与体系を採用していることが多く、銀行員と比較すると年収が低い傾向にあります。
特に30代以降になると、その差は顕著になります。
成果主義よりも勤続年数が重視されるため、若いうちから高い報酬を期待できません。また、昇給幅も小さく、地方銀行と比較しても生涯賃金は低くなる可能性が高いです。
古い昭和の企業文化
信用金庫は比較的古い企業文化を持っていることが多く、新しい価値観を受け入れるのに時間がかかるケースがあります。
いまだに紙文化で、ハンコが必要。独自のシステムで業務を行うためパソコンスキルも身に付きません。
上下関係が厳しく、お茶くみや雑用を若手社員に任せるといった昭和的な風習が残っている職場も少なくありません。
退職者の観点から信用金庫はおすすめ?
12年間の勤務経験を経て信用金庫を退職した私の立場では、信用金庫は安定性とワークライフバランスを重視する人にとっては良い選択肢です。
特に地元志向が強く、転勤なく安定した環境で働きたい方には向いています。ただし、キャリアアップや高収入を目指す方にとっては物足りなさを感じる可能性が高いでしょう。
新卒で働くならおすすめの一つ
新卒者にとって信用金庫はスキルを身に付けるための良い就職先です。
金融の基礎知識や顧客対応を学べ、地元に根付いた仕事ができる点が魅力です。
ただし、10年後、20年後の自分の姿をイメージした上で選択することをおすすめしましょう。
信用金庫で働きたい人へ
信用金庫での就職や転職を検討している人に、実際の経験に基づいたアドバイスをお伝えします。
どのような点に注目して信用金庫を選ぶべきか解説します。
新卒で働きたい人へ
新卒で信用金庫への就職を考えている人は、まず各信用金庫の企業文化や福利厚生、研修制度について調べましょう。
信用金庫によって雰囲気や待遇は異なりますので、OB・OG訪問や説明会の機会があれば積極的に参加してください。
就職活動をしていて、自分でつまづいてしまうことは多いです。
面接や自己PRなどは就活エージェントの力を借りて、対策をしましょう。
内定後は積極的に資格取得にチャレンジし、キャリアの選択肢を広げておくことで、将来の可能性を確保しておくと良いでしょう。
転職したい人へ
他業界からの転職を考えている人は、信用金庫の業務内容や組織文化が自分に合うかどうかを慎重に検討することが大切です。
金融知識やコミュニケーション能力を活かせる職場ですが、年功序列の組織文化に馴染めるかどうかも重要なポイントです。
また、転職時の年齢によっては出世に不利になる可能性もあるため、事前に情報収集を徹底し、可能であれば内部の人間から実情を聞くことをおすすめします。
信用金庫で働くメリットは多い
信用金庫で働くメリットについて詳しく解説してきました。地元密着型で転勤がなく、ワークライフバランスが取りやすい環境は大きな魅力です。
ただし、年収面や将来性については課題もあるため、自分の価値観や優先事項に合わせて就職先を選ぶことが重要です。