信用金庫はワークライフバランスが良い?ゆるく働く楽な職場なのか元職員が解説

信用金庫ってワークライフバランスが良いよね?
信用金庫で楽に働いているけれど、他の企業はどうなんだろう?
信用金庫はワークライフバランスが良いです。
ですが、私は12年間勤務後に退職しました。
ワークライフバランスが良い職場なのに、なんで辞めたの?
配属された部署では長時間労働を強いられました。また、年収が低く、将来性が見込めないため転職することにしました。
ワークライフバランスが良いからと言って、最適な職場とは限りません。私は転職して
- 長時間詰められない
- ミスで報告書を書く必要がない
などストレスが大幅に減りました。
信用金庫で働いていた頃は、自分は長時間労働が嫌だと思い込んでいました。しかし、本当に嫌だったのは精神的なストレスが多かったから。
今は労働時間は増えましたが、年収もアップ。快適な職場で楽しく働けています。
信用金庫はワークライフバランスが良い
だが、精神的なストレスも多く良い職場とは限らない
本記事は信用金庫に12年間勤務した筆者が解説します。
信用金庫のワークライフバランスが良い理由
信用金庫はワークライフバランスが良いです。
完全週休2日で、長時間残業は禁止。また、繁忙期と閑散期がわかりやすく、プライベートのスケジュールが立てやすいです。
部署や支店長の方針にもよりますが、基本的に短時間労働の働きやすい職場です。
完全週休2日で特別休暇も多い
多くの信用金庫が土日祝が休日の完全週休2日制です。他にも以下のような休日が用意されています。
- リフレッシュ休暇(連続して5日間の休暇がとれる)
- 誕生日休暇、結婚記念日休暇、夏季休暇、冬季休暇など特別休暇を用意
ただ、お盆期間の休日はなく、年末年始も12月31日から1月3日まで。カレンダー通りの休日が予定されています。
業務時間が短い|17時までには業務終了
信用金庫の業務時間は短いです。
- 8時30分から17時
- 8時45分から17時(ただし、月末月初は8時45分から17時30分)
基本的に17時で業務が終了。窓口は15時に閉店です。
閉店後は業務担当は締め処理を行い、営業も帰店して事務処理を行います。
ですから、トラブルさえ起こらなければ17時で退勤できます。
トラブルって何?
たとえば現金が合わない(現金違算)場合ですね。他に伝票など重要な書類がなくなると、見つかるまで職員全員で探し回ることになります。
繁忙期と閑散期がわかりやすい
繁忙期っていつ?
たとえば5と10のつく日などです。25日や月末は、支払いや振込などが多く、業務量が通常より多いです。
月末と月初の伝票の枚数を比べると、数倍くらい厚みが違いますね。
年間で言うと、3月や12月など大きなお金が動く日が忙しくなります。融資担当は自己査定の時期が多忙です。
逆に暇な時期っていつ?
月末以外は17時に退勤できる日は多いです。うまく調整すれば有給休暇も取れます。
信用金庫がゆるく働けるほど楽と言われる理由
信用金庫はゆるく働けるイメージあるよ。
他の銀行など金融機関に比べると、たしかに楽かもしれません。
- 年功序列
- 楽な業務が多い
- ノルマが厳しくない
上記のように「ゆるく働けるんじゃないか?」と、イメージを持たれがちです。
実際にゆるく働けるかどうかは運もあります。
基本的に楽です。ただ、仕事ができない上司だと自分の業務が増えるため大変です。
上司ガチャってやつ?どこの企業でもあるよね。
年功序列で年収がアップ
信用金庫では基本的に年功序列で、年数に応じて年収が上がります。業務量の多い少ないに関わらず、出世できます。
営業であれば実績が年収に反映されますが、他の企業ほど差がありません。
じゃあ、どうすれば出世できるの?
信用金庫で出世するために重要なことは以下の4点です。
- 大きなミスをしない
- 苦情を発生させない
- 必要な資格を取得する
- 上司に気に入られる
特にミスと苦情はNG。会社の収益に貢献する、業務改革をすることよりも無難に仕事をこなすことが重要です。
ルーティンワークが多い
信用金庫ではルーティンワークが多いです。
9時は開店準備、11時までに給与振込を処理する、14時までに当日振込を処理するなど、時間ごとにするべきことが決まっています。
頻繁に人事異動があり、配置換えしても問題無く誰でも業務が行えるように定例化されており、一度慣れれば楽な仕事と考える人も多いようです。
銀行ほどノルマが厳しくない
信用金庫も他の金融機関と同様に多くの商品のノルマが課せられています。ただ、銀行ほどはノルマが厳しくありません。
達成できなくても降格処分や出世コースから外れることも少ないです。
ノルマよりも上司に好かれるかどうかが重要です。
【実体験】ワークライフバランスが良いけれど退職した理由
私は信用金庫を12年間勤務して退職しました。
退職した理由はたくさんあります。
- 仕事をしない上司から丸投げされた
- 終業間際に仕事を振られた
- 年収が低すぎて将来に希望が持てなくなった
- スキルが身に付かず今後のキャリアを不安に感じた
などが退職した理由です。
一つ一つは些細な理由ですが、積み重なって「辞めよう」と決意しました。
また、ワークライフバランスが悪い職場に配属された点も退職のきっかけの一つです。
ワークライフバランスが悪い部署に配属されたから
信用金庫でもワークライフバランスが悪い部署があります。
- 旗艦店の営業や融資部門
- 本部の部署
などは当然のように残業が要請され、長時間労働が美徳とされる傾向にあります。
旗艦店って何?
要は大きい店舗です。信用金庫だと、本店営業部や〇〇中央支店が該当します。
私は本部や旗艦店の営業を経験しましたが、他の店舗とは業務量が違います。求められるノルマも多く、責任の重い仕事も多いです。ですが、隣で仕事をしていない上司の方が給料が高いです。
この環境がずっと続くのかと思い、将来を悲観して退職することにしました。
ワークライフバランスが悪い信用金庫からの脱出方法
他にも信用金庫でワークライフバランスが悪い職場があるようです。
他の信用金庫の職員と情報交換をした際に
- 集金先1日数十軒、他にノルマあり
- 退勤後に営業活動に訪問する
などのブラックな環境で働いている職員から話を聞いたことがあります。上記のような職場からは早めに脱出した方が良いでしょう。
私はIT業界に転職して
- 残業時間はやや増加
- 年収100万円以上アップ
- ノルマは厳しくない
- 昇進に資格取得は不要
など、満足度の高い環境で働いています。
特に年収アップが嬉しかったです。初年度で前職より年収が100万円以上アップしたので、今後も差が広がり続けるでしょう。
今の職場に不満があるなら、転職をするのがおすすめです。
以下では信用金庫からの脱出方法を解説します。
転職の軸を決める
転職の軸を決めましょう。
- 地元企業で働きたい
- 企業を支援する業務に携わりたい
- 信用金庫で培ったファイナンスの知見を活かしたい
などの自分が次の転職の軸です。
転職の軸が定まっていないと、どの方向性で転職すれば良いのかわかりません。
まずは自分が希望する条件を言語化しましょう。
僕はワークライフバランスが良くて、年収が上がる職場がいいかな。
転職先の業界を決める
転職先は金融業界がおすすめです。信用金庫で培った経験が活かせます。
とはいえ、私のように転職で地元企業に絞って転職すると、金融業界への転職先は限られます。
- 地方銀行
- 他の信用金庫
- 保険代理店
上記が主な転職先の候補でした。
ですから、成長性の高いIT業界に転職することにしました。
まったく別の業界への転職は苦労することも多いです。私はたまたま年収アップできましたが、基本的には金融業界への転職の方が年収が上がりやすいです。
口コミサイトをチェック
ワークライフバランスが良い企業かどうかを事前にチェックしましょう。
求人票の内容を見てブラック度はチェックできます。
- 完全週休2日
- 平均残業時間
- 有給休暇の取得率
ただ、本当にワークライフバランスが良いのか疑ってしまいますよね。
そんな時は口コミサイトをチェックしましょう。
Openworkなどのサイトではリアルな現役社員・元社員の口コミが掲載されています。
一定の条件を満たせば、全ての口コミが閲覧可能です。
転職エージェントに相談
転職エージェントに相談するのもおすすめです。転職エージェントは求人情報だけでなく、業界の動向や企業の内情も把握しています。
ワークライフバランスの良い求人を紹介してくれるため、効率的に転職活動を進められるでしょう。
信用金庫でもワークライフバランスの悪い職場はあり
信用金庫は基本的にワークライフバランスの取りやすい職場ですが、部署や役割によっては忙しさやノルマが集中し、負担が大きくなることもあります。
特に営業部門や繁忙期の対応、経営企画やシステム関連など、業務内容によって差が出るのは事実です。
だからこそ、現役で働いている皆さんには、自分の働き方や配属先の状況を意識してキャリアを考えることが大切です。
「このままの働き方でいいのか」と迷ったら、他の金融機関や業界への転職、副業での経験を積む選択肢もあることを覚えておくと安心です。